140字の物語。
冨知夜 章汰
1. カンニングペン
「カンニングペン」なるものを手に入れた。
問題をなぞっただけで、その答えを教えてくれるというものだ。
ペンの機能性を確かめるため、試しに国語のテストで《邪》という漢字の読み問題をなぞってみる。
ほどなくして「答えは《ヨコシマ》です」と見事にペンが答えを示した。
教室中に響くボリュームで。
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