第2話 せっかちな現代人
勇気 「ねぇ雄太。」
雄太 「なんだよ。タコさんウィンナーならやらねぇぞ。」
勇気 「唐揚げの方だよ。」
雄太 「大物だな。それなりの見返りは?」
勇気 「冷凍の小松菜和え」
雄太 「出直してこい。」
勇気 「話が変わるんだけどさ。」
雄太 「なんだ。」
勇気 「最近の若者はせっかちらしいね。」
雄太 「そうなのか?」
勇気 「うん。イントロが長いと聞かなくなっちゃうんだって。」
雄太 「確かに。イントロが一分ある曲って少なくなったよな。アジカンとか、イン
トロ長いイメージだったよ。」
勇気 「最近はサビから始まって、間奏、Aメロ、Bメロ、サビの構成が多いんだっ
て。」
雄太 「サビにハマれば曲にハマるもんな。」
勇気 「それに、最近は漫画とかアニメの題名が長いじゃない?」
雄太 「確かに。タイトルというより文章だよな。」
勇気 「あれは、タイトルで物語のあらすじをわからせて、興味を引くようにして
るんだって。」
雄太 「本編の前に試し読みをしてるようなもんか。それなら買ってハズレを引くこ
とも少ないかもな。」
勇気 「昔は四文字の題名が多かった気がするよね。」
雄太 「『のりりん』とか『のうりん』とかだな。」
勇気 「一文字違いだね。」
雄太 「まぁ、タイパだかコスパだか言われる時代なんだ。無駄は削ぎ落としたい
んだよ。きっと。」
勇気 「もったいないね。人生で楽しいことは無駄なことばかりなのに。」
雄太 「どうした急に? 哲学の授業に影響されたか?」
勇気 「だってさぁ。ゲームとか漫画とか小説とか。言っちゃえばなくても生きてい
けるじゃん? 無駄なもの削りに削ったら水、空気、食料があればなんとかな
るんだよ。」
雄太 「それだけだとつまんないな。」
勇気 「でしょ? だから無駄だとか言わずにイントロは長くてもいいんだけどね。
まぁ、みんながみんな大衆ウケのためにイントロを削ってるわけじゃないと思
うけど。」
雄太 「無駄だと思っても、楽しければいいってことだな。」
勇気 「さすがは雄太。わかってるね。」
雄太 「おうよ。」
勇気 「だからさ、卒業式で卒業生が退場するまでの拍手も楽しまないとね。」
雄太 「あれは楽しめないだろ。拍手で楽しいのは一番最後まで勝ち残ったときだ
けだ。」
ありとあらゆる会話たち 青い葵 @aoinaaoi
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