第7話 関所と検査
ポツポツと家屋が交じる田畑が広がる平野の中、ひと際目立つ巨大な壁と門。三河県第二中央都市吉田市の関所だ。吉田市をグルリと取り囲むよう敷設された壁は外部からの危険生物の侵入を防いでおり、そこに建てられた関所は違法な収納袋の摘発、持ち込み検査物品の確認、使用禁止魔具の封印処置と開封などを担っている。仕事柄、頻繁に関所を通行するため、品行方正に通過しなければならない。
関所の入り口付近で単車の原動機を止めると、ゴーグルを外して大きく手を振る。関所の職員も気付いたのを確認し、単車を押しながら門へと向かう。
「お疲れ様です。先ほど連絡したヤマダです。封印検査官のタカハシさんいますか?検査と封印をお願いします。」
「はい。聞いてますよ。二輪車はそこに駐車してください。こちらで確認しておきます。タカハシは第1検査室に居ますので、場所は分かりますか?」
「第1ですね。大丈夫です。それじゃあ、よろしくお願いします」
指示の通り、単車を駐車すると、会釈をしながら関所の検査室に向かう。関所は歩行者や単車など小型車両用の比較的小さな門と三輪車や多輪車などの大型車両専用の大きな門があり、ここ吉田市では二輪車を使用する人が少ないため、ほぼ待ち時間なしで手続きが可能となっている。
玄関口を抜け、検査室を目指してやけに長い廊下を歩いていると、背後から聞き覚えのある男性の声が聞こえ立ち止まる。
「山田くん、待ってたよ~」
「タカハシさん!お疲れ様です」
声の主を探し振り向けば、県警の検査官であるタカハシさんがこちらへと歩いてくるのが目に入る。
「いやぁお疲れ様。それじゃあ検査室行こうか~」
「よろしくお願いします」
挨拶を交わしながら、目的地である四畳ほどの小部屋に入ると、室内の大半を占める作業用机のわきに立つ。
「さ、荷物の方、机へよろしくね。封印は上着だけだったね?」
「はい」
肩に掛けていた鞄を外すと、しまい込んでいた色とりどりな収納袋を机へと並べていく。封印予定のジャケットをタカハシさんへと直接渡すと、代わりに数枚の書類を手渡される。
「それじゃあ、作業の方やっちゃうから、その間に書類の方書いちゃって~」
「はい。よろしくお願いします。」
受け取った書類を確認しながら、目の前で行われている検査風景を眺める。机に並べられた収納袋を手に持ち、小言で何事か呟き魔法を行使しているようだ。タカハシさんは拡張空間内に違法な品が無いか照合しているようで、空いた手で持つリストに左目で見ながら、右目は何かを見ているように中空に向けせわしなく動いている。
「(あれは……大変そう……)」
6枚ほどの書類すべての記入が終わるころには収納袋の検査が終わったようで、タカハシさんは封印予定の上着のポケットの確認をしていた。
「拡張している場所が多くてすみません。5カ所くらいポケットがあるので、重宝してるんですが……」
「あ、記入終わりましたか?あとで確認しますね。一着だけなので、楽なもんですよ。人によってはベルトとかにジャラジャラ収納袋を隠してたりするので、それに比べれば大したことありませんよ」
ジャラジャラという言葉に違和感を覚えるも、おそらく腰袋やベルトベストの事を言っているのだと思い納得し口を開く。
「それって直ぐバレません?」
「バレますね~。一発でブラックリスト入りです。調査組合の人はまずそう言う事が無いので、助かりますけど、違法品の持ち込む人は雰囲気でなんとなく分かるんですよね。それに、隠してても意味無いんですし」
「そうなんですか?いつも身体検査とかされないですよ?」
「あーいえ、もう調べ終わってますから大丈夫ですよ?」
「え?」
ボソリと言われた身に覚えのない検査に思わず体が硬直する。関所に入ってからこの部屋の入り口までタカハシさんとしかあった人は居ない。
「特に指摘はしないのですが、うっかり収納袋を出し忘れる方がいらっしゃるんですよ~。まぁそれでも検査はちゃんとするんですけどね。違法品が無ければ特に咎めませんが、それで味をしめて違法品持ち込もうとして捕縛……なんてよくある流れですね~」
「(え、ホントに調べてるの⁉怖っ……)」
「あっ、冗談ですよ?そんな怯えないでくださいって。流石に袋に触れずに検査するのは結構大変なんで。それより、山田さんは県境に出入りしますから、怪しい人見かけたら教えてくださいね?けど見つけても捕まえようとかしちゃ駄目ですよ?山田さんは……ほら、ナメめられやすいですから、見かけても会釈するくらいで話しかけちゃ駄目です。すぐ遠話で通報するのも駄目ですよ?」
「えーと、冗談なんですね……分かりにくいですよ~」
「……冗談ですよ?」
笑顔でこちらを見るタカハシさんの目は笑っていない。何かしらの手段があるようである。
「あ、ああー。でも、通報ってしちゃ駄目なんですか?」
「ふふ……そうですねー。単独の運び人だったら良いんですけどね?県境で受け渡ししてる時は監視要員が居る場合もあるので、野営中に襲われたケースもあるみたいです。県境で遠話なんてしてたらすぐマークされちゃいますよ。そもそも距離的に第三種級の強度じゃないと、通報は難しいですから、変な動きはしない方がいいです。関所に来た時に教えていただければ十分に対応できますからね。ウチの職員は優秀で検挙率高いんですよ~。」
「そうなんですね……」
「と言うことで、《縛れ》」
唐突に目を細めたタカハシさんは、さり気なく太い釘を刺さすと、いつの間にか取り出した麻縄を上着に乗せ、魔法を紡ぐ。麻縄はひとりでに動き始めると、上着を雁字搦めにしポケットに仕込まれた空間拡張機能を停止させる。
「はい。終わりました~。市街地で使用する場合は、組合か県警で申請してくださいね。もう仕舞ってもらって結構ですよ~」
「あ、ありがとうございます」
決まり文句の説明をされ、引き攣り気味の顔で上着を受け取り、肩掛け鞄へと収納する。他意はないようであるが、やはり関所の職員とは仲良くしておかないと怖い。
「いえいえ~。書類の方も……問題ないですね~。それにしても、今回は駆除数多かったみたいですね?」
「はぁ……そんな事まで分かるんですね……数えては居ないんですが、指定された街道に地図にない川がありまして……」
「えっと、ひょっとして……巳能路の第三ですか?」
収納袋に詰めてあった角やら核石も確認済みであったようで、検査の抜け目なさに溜息をついて口を開けば、心当たりがあったようでそう返される。
「ご存じでしたか⁉結構大きくて……水妖、小鬼が大繁殖してました……」
「あははは。それは災難でしたね。以前、第三街道で山狩りしまして……。涸れ谷っぽいとは思ってたんですけど、やっぱりそうだったんですね。県警は把握してたんですけど、どこかで情報が埋もれちゃったのかも知れませんね。一応上の方に確認しておきます」
「あー。今回のケースだと、駆除組合向けだったかも知れないですね。昨日報告したら、無理に駆除する必要なかったみたいなこと言われました」
「やっぱり。まぁ無事戻ってこれて何よりです。しばらくはお休みですか?」
「そうですね……今回は大分報奨金が出そうなんで、指名で依頼でも入らない限りは……ですね」
「山田さんは、確か駆除員免許は第1種でしたね。事故ってものは不意に起こりますから。いくら限定認定されてても無理しないで下さいよ~」
「あれ?ご存じなんですか?」
「管轄内ですから……当時は大騒ぎだったんですよ?生き残っただけでも運が良かったんですから」
「えっと、それは……何処まで、その」
「あぁ、すみません。警戒させてしまい申し訳ないですが、最初の方からです。私も現地に居りまして、捜索活動にも参加していたんです」
「そうだったんですね……えっと、その説はご迷惑をおかけしました」
「いえ、仕事ですから。あとその後についても県警は一応把握しておりまして、山田くんの進路が分かりませんでしたから護衛の意味もあって暫く見守るような体制もあったんですよ。当時は情勢的にちょっと物騒でしたから。山田くんが大鬼の群れを駆除して限定認定された時は、事情を知ってるもの皆喜んだものです。まぁそれもあって見守り体制も完全に解除されたんですがね」
「うぇ⁉そう言えば、山辺さんと知り合ったのも初等学舎の時でしたね」
「護衛ってわけでは無いですが、随分気にかけてましたよ?山田くんの能力と資格制度の等級が釣り合っていないことを随分と気にしてましてね。そんな中の大物殺しの大成果。当時関わっていた警官総出で組合に抗議して限定的ではあるものの第4種相当として認めさせたんですよ」
一般的に10個体以上からなる危険生物の群れの危険度は一段階上がるとされており、中型種である大鬼の群れは大型種を相手取るのと同様の危険度と認定される。中等学舎時代に参加した駆除・調査両組合協賛による一斉駆除にて大鬼の群れを単身で駆除に成功したことで、三河県限定であるものの、第4種駆除員相当の危険生物駆除能力有りとして認められ、そのおかげで第4種調査員の資格を取得、現在に至っている。
当時は、努力を認められたと思っていたものの自分を取り巻く大人たちに想像以上に助けられていたようである。
「くれぐれも油断しないでくださいね?今はマメウサギくんも連れてるし、大丈夫だとは思いますが、命が大事ですからね?」
「キュ?(呼んだ?)」
「オハギ……。えっと色々初耳ですが、ありがとうございました。そして気を付けます」
「仕事ですし、気にしないでください。まぁそう言う訳で、中堅以上の駆除員は山田くんのことを勝手に弟分か息子のように思っている面子が隠れているわけです。仕事の状況が辛くなったら相談してくださいよ?ウチにも危険領域を調査する部門はありますから、チームを組むだけで防げる事故もありますから。入署しなくとも収入だけ考えるなら外部協力員って手もあります」
「えっと、その……ありがたいですが……集団行動が苦手なもので……」
10代半ばから成長しない身長に、首元から走る痣は非常に目立つ。よく言えば協調性を重視する、悪く言えば異質な存在を拒絶する空気が強いこの地域では、この身体的特徴は拒絶されるには十分な理由であった。その結果、学舎時代は同年代の子供とは碌に交流を重ねなかった。幸いにしていじめなどに発展することは無かったものの(今思えば、周囲の大人の圧力があったのだろうが)、結果としていくつもの資格を取得する時間が出来、今に至っている。学舎を卒業してそれなりに年月が経つものの、こびりついた習慣から集団行動を率先して行うと考えるだけで、嫌厭感で気が重くなる。
「あくまで嫌になったらですよ?バイトのお誘いくらいに軽く思っててくださいって」
「機会があればってことで……」
「あははは。気にしないでください。それより、連泊の調査でしたから、碌なもの食べてないでしょう?こんな場所はとっとと通過して、町で美味しい物でも食べてください。山田くん、ちょっと痩せたでしょ?それに、以前から思ってたんですが、食品袋の中、ちょっと蛋白質が少ないですから、お肉を食べましょう」
「ええっと、その、色々気を使わせてしまって、すみません。うちのマメウサギ、グルメなんで連日似たような食事で機嫌が悪いんですよね。町に戻ったら出店でも回ってみます」
「山田さんとの仲じゃないですか気にしないでください。そうだ、天候も落ち着いたので、昨晩から夜の縁日が再開したそうですよ?」
「そんな時期でしたね。マメウサギ連れて回ってみます」
「子供と間違えられて補導されないで下さいよ~?もしされたら、私か山辺まで連絡くださいね」
「それ、絶対笑うパターンですよね……」
「いえいえ、身元保証をするだけですよ」
「クッ……いざとなったら連絡させてもらいます……」
「ええ、任せてください。それではお気をつけて~」
「お世話になりました……」
△△△
△△△
「高橋さん」
単車に跨り、関所を抜ける影を見送っていると入り口で監視をしていた若手が駆け寄ってくる。
「なんだ?」
「いえ、やけに気かけてましたので、気になりまして……あのヤマダナゴミって子、何かあるんですか?」
「あー、ナゴミじゃなくてカズだ。山田和。お前は……知らないよな。山田くんはあんなナリして成人した男なんだが……」
「え……⁉盗んだバイクで走り出してる系じゃなくて?」
「お前な……いつのネタだよ……あの子はほら、ちょっと病気の後遺症みたいなもんであんなナリしてるんだよ」
数年前に入署したこいつは、山田くんの事情について知らないようである。一瞬、山田和というハンデを背負った子供がいかに苦労をし今の生活を送っているか事細かく説明をしてやろうかという思いがよぎるも、下手に話して悪戯に彼の事情を広めるのも悪いと思いなおし踏みとどまる。
「そうなんですね。正直、単車に乗ってる姿は割と微笑ましいんですが」
「あのな、駆除員資格は1種だけど、貴重な第4種調査員だぞ?ただの1種駆除員が4種調査員の資格なんか取れないだろう。色々と取得技能も多いし、中央からの評判も高い。可能なら入署、無理でも外部協力要因として引っ張りたいって常々言われてるんだ。顔と名前はしっかり覚えておけよ?」
「あぁ!そう言えば!でも……そんな厚遇するほどですか?」
第4種調査員は中型から大型の危険生物が闊歩する領域での調査活動が可能な異質な人種である。確かに基本的に駆除員は危険生物の駆除を生業としない調査員を見下す傾向があるが、関所に詰める警官は、水際捜査で県境の極めて危険度の高い領域で活動することが多いので、第4種以上の調査員の貴重さを認識できないのは問題だ。
「お前なぁ……中層以深の危険領域で単身で野営とか出来るか?」
「はぁ?そんなこと出来るわけないじゃないですか。中層入り口ですら3交代制で活動するのが基本ですよ?最小人数で6名ですけど、絶対その人数ではやりたくないですね」
危険領域の中層以深には攻撃性が高く、中型に区分される大鬼に大型区分の大狼や大猪など、危険度の高い生物の活動領域となっている。一般的な話として、安全のため中型種への対処は2名以上であたることが推奨されている。そのため、中層以深での活動は基本的に2名以上、野営をする場合は監視体制を取るため6名、有事の連絡体制を確立するため中継連絡員でさらに人員が必要となるわけである。
「まぁ、それが普通だな。ウチで立ち入るならそう言う体制になるよね。だけど、中級調査員とされる4種下位の調査員ですら単身中層で活動するんだ。大抵は連泊の調査だから、単独野宿だ」
「は?え、そうなんですか?」
「ホントホント。山田くんも今回は中層の入口で野営しているハズだぞ?それに例の巳能路の枯れ谷、小鬼が群れてるって聞いただろ?あそこの小鬼と水妖を狩りつくしたみたいだ」
「はぁ⁉それに巳能路って、街道まで溢れて通行制限掛かって無かったですか?群れの規模が大きいから危険度を2つ引き上げて遠征するって聞きましたよ?」
2日前に水晶の輸送業者が件の街道で50を超える小鬼の襲撃に会ったと県警に通報が入った。この対処のため該当する街道の封鎖と討伐隊の結成が決定したと通体されたばかりである。
「そうそこ。あそこはデカめの涸れ谷があるから、水妖が大繁殖して小鬼が集まっていたみたいだ。相当量の小鬼の角が収納袋に入ってたよ」
「山田さんて1種駆除員でしたよね……子供が水路の水妖駆除するときに必要な資格ですよ、アレ。資格詐欺じゃないですか……良いんですかそれ?」
「あーーっと、……そのだな身長制限があって1種以上の資格を取得できなかったそうだ」
「身長って……。ええっとそれじゃあ山田さんは結構アレな人ですか?」
その言葉で、駆除・調査両組合協賛による一斉駆除を思い返す。事前調査の漏れと現地の指示役に縁故採用の盆暗が混ざったことも重なり、運が悪いか良いのか鬼の群れが屯する地域を山田くんが担当してしまった。事体に気付いた駆除官が現地に駆けた際見たのは
「昔盆暗が一斉駆除会で采配ミスった時、大鬼の群れを単身で駆除したんだよ」
「明らかに俺より腕がありますね……高橋さん出来ます?」
「数次第だろうが、やりたくは無いなぁ。まぁそれで三川県限定で第4種駆除員相当って認定受けたわけだ」
「組合がそんなことを⁉いや……何と言うか、見かけじゃあ分らないものですね……」
驚きながら既に小さくなった単車の影を見つめる新人の肩を叩く。
「身長ネタはかなり嫌がるから、よっぽど仲良くなるまでは触れるなよ?地元が此処だから、離れないとは思うが機嫌損ねて他所に行かれると困るんだ」
「了解です……。今度通る時はお茶でも容易しときますか?」
「そこまでは……ペットのマメウサギがグルメらしいから菓子でも置いとくか?」
「マメウサギなんて居たんですか?」
「頭に乗ってたぞ」
「あーあれ……そういう髪型かと思ってました……」
△△△
△△△
関所を抜けしばらくし、1級河川である十夜川を囲う堤防道路の上を走る。堤防から見える十夜(とよ)川は連日の影響で茶色く濁り、満潮時にすら顔を出してしじみ取りで賑わっていた中洲は水面の下に沈んだようである。吉田市では暴れ川である十夜川を中心に田園地帯が広がり、その周囲を商店交じりの木造建屋が隙間なく詰まっている。風の強い街であるためラジオ塔以外は吉田城の櫓と寺の塔を除き、平屋ばかりで堤防道路から市内を一望でき、街並みの向こうに三川湾まで見通すことが出来る。
大型の三輪自動車や魔動列車が行き交う音が、小鬼の声しか聞こえなかった森から、人類圏に戻ってきた実感をさせられる。堤防道路を走り続けると、農作業に向かうのか、ポツポツと対向車が抜けていくが、こちらを見る目は厳しい。
「(吉田の人は二輪車嫌いだよなぁ……)」
三川県は三輪自動車メーカーである十夜旗(とよはた)自動車の拠点があるため、隣の遠江(とうとうみ)県で二輪自動車の工場があるにも関わらず、二輪車を利用する者は少数派である。しかし単独で危険領域に遠征する身としては、速力に劣り大猪からすら逃れられず、加えて横転しやすくかつ一人で復帰も難しい三輪車は、怖くて使うことが出来ない。
「(組合の人で三輪車使っていたかな?)」
ついでに言うならば、部品点数もその大きさも大きい三輪自動車は価格もそれなりに高いため、購入時の選択肢に浮かばなかったという事情もある。
周囲から奇異の目で見られながら走ると、町の中枢機関が詰まる吉田城とその城郭に到着する。
「やっとついたぁ」
5世紀程前に築城された古い平城である吉田城。十夜川を背に堅牢な城壁に守られた城は緊急時に周辺住人を船に乗せ、港湾都市へと送りだす港の役目も担っている。そんな城郭の一角にある木造2階建ての建物へと向かい、単車を駐車する。黒塗りのその建屋の入口には、達筆な字で三河県調査・駆除組合吉田市地方事務所と書かれた看板が掲げられている。本日の目的地である。
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次の更新予定
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第4種危険生物調査員 百日紅 @URORIN
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