星空からのつながり

えこ

第1話…知らないもんは知らない

帰りが遅くなり 海岸通りを

小走りしてた。

その時、ほんの数ミリの段差に

つまづき転びそうになった瞬間


「あぶねー」の声と同時に

腕をつかまれた。


「間に合った…転ばないでよかった」


私は急いで

「あっ…あの…ありがとうございました。おかげで転ばずにすみました。」と相手の顔も見ずに言ってしまった。


「俺が通りかかってなかったら

怪我してましたね。」


「それから相手の顔を見ないでお礼を言うのも変わらないですね(笑)」


えっ?確かに転ばないで済んたけど…

えっ?何で知ってんの?

誰?

顔をあげて 

その男性の顔を見てみたけど

知らない男性だった。


「あの…改めましてお礼を言わせで

ください。どなたか存じませんが、

さっきは転ばないで済みました。

ありがとうございました。」


「…どなたか存じないんだね。

俺はあなたのことはある程度知っていますよ(笑)」


え!怖い なに?この人?


「はい…分かりません。本当にありがとうございました。これで失礼します。」


「そっか 仕方ないですね。

今度は足元に気をつけて小走りしてくださいね(笑)」


その場を離れたが その男性は後からついてくる。


「すみません。ついてくるのやめてもらってもいいですか?」


「やめるもなにも 俺もこっちの方向なんで(笑)」


「あっ すみませんでした。」


「いえいえ」


この後…海岸通りをぬけ

明るい大通りにでた。


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