File 02:施主ブログ「夢のマイホーム記録」

ブログタイトル:あんずのほっこりリノベ日記

記事タイトル:はじめまして!私たちのお家探し奮闘記と、運命の出会い

投稿者:あんず(是枝 杏奈)

投稿日時:202X年2月20日


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はじめまして!

このブログは、私たち夫婦(夫:トオル、妻:あんず=私)が、都内の古民家をフルリノベーションして「自分たちの理想の家」を建てるまでの記録です。


まさかこんな大きなプロジェクトを始めるなんて、半年前までは想像もしていませんでした。


トオルは結婚する前から「いつか自分の家は自分でいじる」っていう夢があって、週末はずっとDIY関連の動画を見てるような人なんです。私はどちらかというと「綺麗ならどこでもいいよ派」だったんですけど(笑)、だんだんその情熱に引っ張られて、中古物件を探し始めました。


でも、都内で予算内で理想の物件なんて、本当に見つからないんですよね!

立地がいいとボロすぎるし、広すぎると手が出ないし。もう無理かなーって諦めかけてた頃、担当してくれた不動産屋の竹下さんから連絡が来たんです。


「あんずさん、これ、価格設定が間違ってるんじゃないかってくらい安い物件なんですけど、見てみますか?」って!


その物件が、今回私たちが購入を決めたS区の「是枝邸(旧:■■邸)」です。


築35年。駅から徒歩10分以内。庭もあって日当たりもそこそこ。

正直、外観はちょっと古くて地味なんですけど、逆に「これは私たち色に染められる!」ってわくわくしました。


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ただ、やっぱり少し「訳あり」物件ではありました。


竹下さんが言うには、殺人とか自殺みたいな事件があったわけじゃないけど、昔からちょっとした「風評」があるそうで……。

近所の人たちが「夜中になると家から変な音がする」とか、「誰もいないはずなのに話し声が聞こえる」って、前の住人の方にクレームを入れてたことがあったらしいんです。


それを聞いたとき、正直、一瞬、迷いました。

でも、竹下さんは「奥さん、安心してください。あくまで噂話のレベルで、警察沙汰になったこともないし、建物自体に問題があった記録もありません。それに、この価格はリフォーム費用を考えても破格です。フルリノベで全部作り変えちゃうんだから、気にする必要ありませんよ!」って。


そして何より、トオルがもう完全に前のめりになっちゃって。

「この家、最高だよ!この壁、抜けるかな?この梁は生かしたいな!」って、もう私の声が耳に入ってないくらい。

トオルの目がキラキラしてたのを見て、「まあ、いっか!何があってもトオルが直してくれるし!」って、私も覚悟を決めました。


結局、物件価格は980万円。

周辺相場を知っていると、この金額は本当に信じられないくらい安かったです。(約1/5ですよ!)

この浮いた予算で、キッチンを最高級のものにしたり、憧れのアイランドカウンターを入れたりする計画です!


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内見の時のこと、一つだけ気になった点があります。


それは、家の匂い。

竹下さんは「空き家だったから換気すれば直る」って言ってたんですけど、ちょっと違う気がしたんです。

カビやホコリの匂いじゃなくて、なんていうか……土っぽいというか、鉄のような、湿った、重たい匂い。

特に、二階の和室に入った時に、その匂いが一番強かった気がします。


和室の天井には、小さく丸い染みがポツンと一つあって、雨漏りかなと思ったんですけど、竹下さんの説明書には「雨漏りの記録なし」って書いてありました。(後でそこの部分だけ手書きで「原因不明の染みあり」って書き足されてましたね)


私、「この家、なんだか寂しそう」ってトオルに言ったら、トオルは「壁を全部剥がして、新しい光を入れてやるんだ」って笑ってました。


そうですよね。

古い家には、古い家の歴史がある。

これから私たちが、この家に新しい、明るい歴史を刻んでいけばいいんですよね!


工務店さんもトオルが昔からの知り合いのところに頼むことになって、安心です。

来月頭からいよいよ解体工事スタート!


また、進捗を報告しますね!

みなさん、リノベの相談とか、どんどんコメントくださいー!


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(File 03へ続く)

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