見つかっちゃった……
「ちょちょ!」
制止する間もなく、靴を脱いでひょいっと入ってくる。
「可愛い……」
「そんなのいいから! バレたら怒られちゃうよ!」
そんなことを小声で話しても、凛はじろじろと私の体を下から上へと見回す。
「……なんか、よくないねこの服装」
私の顔を見た瞬間、顔を赤くして急に顔を逸らし始めた。
誰がこの服おいて行ったんですかね……。
「もう、いいから出てって! あと、普通に大きいサイズ持ってきて!」
「はい……」
赤面を見せないように顔を手で隠しながら、しょんぼりと出て行った。
まったく……。
「ふぅ、レシート取っておかないとだね」
「じゃあ私の財布の中入れとくよ」
「お、ありがと」
お目当ての白いワンピースを一応二枚ほど購入して、服屋から出た。
そしてこのまま解散するのも少し寂しいということで、胡桃などが行っているおしゃれなカフェに足を運ぶことにした。
「すご……」
「だね……」
店内は落ち着いた雰囲気で、談笑中の人もいれば、仕事をしている人もいて、なんというかおしゃれすぎて眩しい。
「ご注文はなどういたしますか?」
「えっと、じゃあこれで」
「じゃあ私はこれで……」
私は以前胡桃にお勧めされたものを頼んで、凜はなにを頼めばいいかわからなかったらしく、とりあえず期間限定のフラペチーノを頼んだ。
「すごい美味しそう」
「ね!」
ふわふわのクリームとチョコソースがかかっている、イチゴ味のフラペチーノだ。
こんな美味しそうなの飲んでいいものなのか……。
「んー美味しい!」
「こっちも美味しいよ!」
一口飲んで、あまりの美味しさに声を弾ませる。私は飲んでいたフラペチーノのストローを凛のほうに向けた。
「飲んでみる?」
「いいの?」
「もちろん」
「やった」
嬉しそうにそういうと、ストローをちゅーっと吸って飲み始めた。
なんか、私が飲ませてあげてるみたいな格好になってない!? ちょっと恥ずかしいような。
その時――
「え、月影さん……?」
「「え?」」
声の方を向くと、うちの高校のジャージを着ている茶髪のピアスが目立つウルフっぽい女の子と、珍しい青髪でハートのヘアピンを付けている生徒がいた。
クラスメイト……ではないよね。
そんな他クラスの人たちらしき二人が私たちのことを目を丸くしながら見ていた。
「月影さんと、えっと……誰?」
「七瀬さんだよ! 最近月影さんと仲良い」
「あー……あはは……」
見つかった……
「ってことで、ただ買い出しに来たついでなんです……」
「そういうことね!」
「えー、なんだ付き合ってるのかと思ってたのに……」
なぜか四人で飲むことになってしまい、その流れで学祭の準備のためだと説明すると、意外にも分かり合えた。
陽気な茶髪の子の名前は青木綾ちゃん。で、もう一人の少し落ち着いている青髪の子が白石一葉ちゃんというらしい。
二人はバスケ部の帰りに寄ったらしく、偶然私があーん的なことをしている場面を見たらしい。
「で、私はあんまり目立つのが得意じゃないので内緒にしてもらえると……」
「いや、最近結構話題に出てきたりするんですけど……私は特に言うつもりなかったし全然いいよ」
「まぁまぁ……もちろん内緒にするよ」
「二人ともありがとう…………!」
二人の優しさにしみじみしているところ、ふと凛の方向を見ると、なにやら少し不機嫌そうな様子だった。
「どうしたの?」
「いや……べつに」
私が小声で話しかけると、なにか隠すように顔を背けてしまった
ん? なんか隠してるような……。
「そういえば一葉ちゃんと綾ちゃんってどこのクラスだっけ?」
「うちらは4組だから、月影さんたちは2クラスだから二つ離れてるかな。あと、一葉でおっけーだから!」
「わかった。二人は同じクラスなんだ」
「まぁね、残念なことに……」
「残念言うな!」
二人は楽しそうにコントのような会話を始めた。
これが、陽キャ……恐ろしい。まぁ、こんなコントみたいな会話はよくしているような気もするけど……。
凛はちゅーっとストローでフラペチーノを飲んだ、そして、ふと手に何かが当たる感覚を感じる。
ん?
手を見ると凛が手で私の手を触れていた。そして……指を絡めてきた。
ちょ、こんなのバレたら絶対付き合ってるとか思われる……!
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【あとがき】
少しでも「続きが気になる!」「この百合、もっと見たい!」と思っていただけましたら。
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