「アーデルハイドの名に於いて命じる。この作品のレビューを示せ」
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「封魔の書がいうには、『死にたがりの魔族ルーカスと、そんな彼を放っておけないテオドール。この二人のやり取りがとにかく良い。
お粥を一瞬で平らげられて発狂するテオドールや、もやし炒めで食いつなぐ旅の日常が、二人の距離を縮めていく過程として自然に機能していて、BL風味な作品は日頃縁のない人間ですがそれでもニヤニヤしました。
「死にたい」から「あまり思わなくなった」への変化を曖昧な言葉で表現したのが印象的で、簡単に答えを出さないところにルーカスの傷の深さが滲んでいました。
欲を言えば、この二人が一緒に何かを乗り越える場面をもっと見たかったです。周囲のキャラクターが魅力的な分、二人きりの時間が少し駆け足に感じました。テオドールの最上級魔法が活躍する場面や、ルーカスの封魔の力が決め手になる展開があれば、二人の旅にさらに厚みが出たのではと思います。
処女作で十一万字を完結させた筆力とテーマへの真摯さは本物。次回作がとても楽しみです。』だって」
死ぬために旅をしている黒髪黒眼の魔族・ルーカス。
理由を語ろうとせず、救いすら拒む彼に、少年テオドールは抗いようのない感情でついていくことを決める。
本作の魅力は、まず ふたりの関係性が生み出す“妙な愛しさ” にある。
テオドールは真っ直ぐで生活力がやたら高く、健気そのもの。
対するルーカスは自己肯定感が低く、過去を隠し、不器用すぎる男。
けれど言葉の端々から、彼の優しさや弱さが伝わる——
そして重たいテーマを抱えながらも、「食費は銅貨30枚」「もやし炒め大盛り」「フラグを感じる会話」など、笑ってしまう生活感が物語を温かくしている。
この軽妙さがあるからこそ、ふたりの距離がますます愛しく思えてくるのでしょう。
“死”という過酷な目的を抱えつつ、誰かのためなら動いてしまうルーカス。
理由を聞かされずとも彼を救おうとするテオドール。
二人の旅路は、「失われかけた生を取り戻していく物語」なのかもしれない。
第五話まで読み進めました。
この二人がどこへ向かうのか、何を選ぶのか。
積み上がっていく謎たちが、これからどう回収されていくのか楽しみです。
死ぬために一人旅をしている。
初代魔王と同じ黒髪黒眼をもつ魔族、ルーカス・カディオは、穏やかに微笑んでそう言った。
そんな青年を放っておけず、旅の同行を申し出るテオドール少年。
「炊事、洗濯、掃除なんでもできます! 少ないお金をケチケチしながらやりくりするのも得意です!」
かくして、ルーカスとテオドールの旅が始まる!
言葉のセンスが非常にうまく、何気ない文章でクスリと笑わせてくれます。
これからどんどん面白くなる、そんな予感しかありません。
現在十一話と始まったばかりの物語。
まだまだ間に合います。
一緒に、ルーカスとテオドールの旅を追いかけてみませんか?
大きな物語の流れの中で、死地を求める青年とそんな彼に寄りそう青年の物語
序章から見守らせていただきましたが、完結したということで最後まで読んだレビューを残します
物語が進むにつれて、死にたがり魔族は死と向き合うことの意味をひとつずつ背中に乗せていきます
自分の終わりの想像は結構簡単につくものです
ただ、暗い何かに身を委ね、そっと消滅していくだけなのか
少なくとも、自分という存在を意識しなくなることはわかります
ですが、彼がそうならないように手をつなぎ続けたもう一人の主人公がいます
振り払おうと思えば、振り払えたでしょう
彼はそうしなかったのは、彼だけが手をつなごうとしたからではなかったからです
彼が繋いでいる手を見て、いくつもの手が伸びてきました
それらが空をきること
きっと死にたがりは、悲しませたくない
喪失を畏れる彼は、失うことに人一倍敏感だから
最後の展開にどう思うのかは、もしかしたら評価が割れるかもしれません
ですが、私は、失ったり背負ったりすることだけが物語の結末として正しいとは思いません
なにより、死にたがりの魔族が死にたいと思った理由に想いを馳せた場合
彼を追い詰めていたものの願いは何一つかなえられなかった
この結末が、筆者が導いた今までの人生経験を通じた想いを反映しているのだろうと感じました
筆者さまにいろんな想いがあるとは思いますが、今はただ、お疲れ様でした
とある穏やかな笑顔と寂しげな瞳の青年。勇者の性をもつこの青年、なんと彼は人類の敵の魔族でした。そして死にたがっている。なかなかに謎深い設定で興味がわきます。この青年に惹かれた少年は鍛冶力と節約術を必死にアピール。どうにか一緒の逃避行になります。
ふたりはやがてお互いに依存しあう雰囲気に。とても読みやすく惹き込まれます。重いテーマの中、コミカルなテンポが心地よいです。 魔法都市アロヴィンの市場、黒壁の魔法学校、真っ白な大邸宅、背景の描写もすてきです。
「ルーカス・カディオはちゃんと生きていた」
「大好きな存在を守るため」
今後が楽しみな物語です。みなさまもぜひ