Episode8 奇妙な手がかり

リヨン「ただ今戻りました」


執事「リヨン様!どこに行っていたのですか!」


リヨン「トロア君にお会いしたので少しお話をしていたんです」


執事「トロア君…?あぁ、あの幼なじみのですか?」


リヨン「えぇ」


リヨンは執事に今までのことを全て話した。リヨンはその後、すぐに家に引き入れられその後どうなったかは分からない。ションソン・デ・ラ・レナイサンスのことを聞けなかったコムロは後日、もう一度リヨンの家を尋ねることにした。


翌日。今日はあいにくの雨であった。視界がぼやける中コムロたちはリヨンの家に向かった。コムロは昨日、ホテルに戻ってからションソン・デ・ラ・レナイサンスについて色々と調べていた。だが、どの書物、文献にも記載されていない。ションソン・デ・ラ・モーンの時も書物、文献にも載ってなかったからコムロはまたリヨンに聞けばわかる。そう思っていた。リヨンの家に着くと今日はジョンが呼び鈴を鳴らした。


ジョン「おはようございます!」


リヨン「おはようございます。雨のなかようこそいらっしゃいました。今日はどのようなご要件で?」


コムロ「ションソン・デ・ラ・レナイサンスについてお聞きしたいのですが」


リヨン「ションソン・デ・ラ・レナイサンス。こちらは私も昨日初めてお聞きしたものになります」


コムロ「では、リヨンさんもあまりご存知ないと」


リヨン「えぇ。ですが、私の幼なじみであるトロア君にお聞きしたことなら」


コムロ「詳しくお話願います」


そうしてリヨンは昨日の出来事をコムロ達に全て話した。コムロは頷き、メモを取っていた。


コムロ「つまり、昨日リヨンさんがションソン・デ・ラ・レナイサンスを歌ったと。ですが、それが本当にションソン・デ・ラ・レナイサンスかどうかは分からない。ということでいいですね?」


リヨン「仰る通りです。効果は3日後と言われています。もし良ければ明後日、ご一緒にトロア君のお宅に行かれますか?」


コムロ「トロアさんがいいと言ってくれるなら調査のため、行かせていただきます」


リヨン「彼はお人好しなので怒ったりはしないと思います。ですので気軽に行くことができるかと思われます」


コムロ「では、リヨンさんのお言葉に甘えさせていただきます」


リヨン「わかりました。では明後日、ここに午後2時集合でお願いします」


コムロ「わかりました。ありがとうございます」


コムロたちはリヨン邸を後に去っていった。コムロたちはこの国に来てなかなかゆっくりしていなかったので、翌日はジョンとシーランス王国の観光をした。


そして運命の日。コムロたちは時間通り、リヨン邸の門にいた。

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