イギリスの童謡、マザーグースのなかに『The Untidy Man(だらしない男)』という歌があるのをご存じでしょうか。谷川俊太郎氏の翻訳「ひとりのおとこが 死んだのさ」でご存じの方も多いかもしれません。あの歌の帯びている不気味さを、本作は生々しく吹きつけて来ます。ええ、吹きつけてくるのです。この程度の「だらしない人」なら、意外と身近にいても、そうおかしくない。そう思わせてくるのですから……。
「あるかも…」と、思わせるホラーでした。こういうのが一番怖いかも…。