私とあいつの議論バトル!

KANA

第1話 議論バトル1

あなたが困ってる時、または悩んでる時、悪魔と天使が囁いてきますか?

「エミまじでさ、お前それやめろって。その笑顔。偽物だろ?」

「偽物とは、失礼ですよルカ。」エミは、窓の外を見ながらつぶやいた。

「どうして偽物になったんだろう。。。」


エミは天使だ。天使だから敬語を使い、乱暴なことは一切しない。成績も結構高い方で自分達の学園で結構人気な女の子でだった。トラブルに巻き込まれた時も冷静で笑わない。それのせいで、ずっと偽りの笑顔が多かった。

エミは、「生まれた時」言われたのだった。

「本物の笑顔ができるようになったら成仏つまり引退できる」それ以来、エミはずっと頑張ってきたけど本物の笑顔はできなかった。

「いつかはできるだろ。」ルカが脳内を読んだようにそう言ってきた。


ルカは悪魔。悪魔だから、言葉使いが悪くて、乱暴だし不器用だった。良く先生ともトラブルなどを起こすので、成績も評判も悪い女の子。トラブルに巻き込まれた時はいつも喧嘩を仕掛け、喧嘩を売ったり買ったりする。それのせいで、ルカも偽り、笑顔が多かった。


「二人で協力しなさい。」そう「生まれた」時に神様と閻魔様に言われ、二人はパートナーになった。目的は一つ。地上にいる人の悩みを解決しながら本物の笑顔ができるようになること。それから1年立ち、今は普通に学園生活を続けながら仕事も続けてる。


「いた、あそこに悩んでるターゲットがいるね。」 エミは窓を見ながら言った。二人の部屋の窓は、地上にいる悩んでいる人を見つける鏡にもなっている。「次のターゲットは3人の小学生です。」エミは急いでメモに記入し、地上に降りていった。

「おい。うちのこと待てやぁ。」ルカが叫んだが、エミはもう言ってしまった。舌打ちをしながら、ルカも地上に降りていった。


「ちょっとヒロシー どうするんだよ。」小学生の一人が言った。

「うるせー 仕方がないだろ!」ヒロシと言う名の小学生が言った。どうやら外にある花瓶を割ってしまったらしい。

「高そうな花瓶だね。」と3人で言いながら下校してた際、ヒロシが蹴ったボールが当たってしまったのだった。

「逃げる?」そう3人で相談した途端、ルカとエミが到着した。

天使と悪魔は見えないが、気配は感じることができるのだ。

「ちょっと。。。やっぱり逃げようよ。」ヒロシの隣にいる一人が言った。

「行かせっか」ルカはそういい、ヒロシの頭の中に入った。


ヒロシくんの頭の中が裁判所みたいになっており、ルカとエミは反対側に立っていた。ヒロシくん、いやヒロシくんの意思のようなのが真ん中に座っていた。

「ヒロシくん、あなたはどう思いますか。」エミは問いかけた。

「分かんない。。。何をすれば。。。」ヒロシくんは頭の中で答えた。

「これから議論バトルを始めます。」エミはそういい、ルカの方を向いた。ルカが口を開き、

「逃げればいいんだよ。逃げれば。バレる前にさっさとトンズラだ。」ルカは意見を言った。ヒロシの意思の塊が少し光った。

「完全に自分の色に光ったら勝ちだ!」ルールは簡単。完全に光り、その人の意思が納得して実行したら勝ち。その「勝ち」が経験値になり、もっと難しい議論などに入れるというシステムだ。

「しっかり謝った方があなたたちのためですよ。これからずっと花瓶を割った犯人として生きていくのは難しいと思います。」

「そんな大袈裟な。めんどいだろ?誤って、弁償して、怒られて。逃げろよ!そっちの方が楽だ!」ヒロシくんの意思が黒色にどんどん光っていった。「もうすぐうちの勝ちだな。」

「スッキリになった方がいいと思います。」エミは急いで言ったが、ルカはわかっていた: ルカの勝利が近かくて、経験値はもうすぐルカのものだ!

「ヒロシくんは罪悪感がまだ残ってる。これを使えば勝てる。ルカは気付いてないから経験値をゲットします。」

「ヒロシは罪悪感を持ってるからこれをもっと大きくすればうちの完全勝利だぁ!」

「反省してるんだろ。そんなことをしても花瓶の持ち主は許してくれねーぞ。おばあさんだもんな。早く逃げないと見つかって親と学校に連絡されるぞ。弁償もしないとだめだねー お小遣いなくなるぞー」ルカが一つ言うたびにヒロシくんの意思がどんどん黒色に変わってしまっていた。

「ヒロシくん。よく考えてみてください。学校に連絡するとか大袈裟ですよ。謝ったらあのお婆さんはきっと許してくれます。ほら、あの町で評判の良い人ですもの。謝りましょう。」意思が少しずつ黒から白に変わり始めた。

「ちょっと!バレて痛い目になりたくないだろ!白に変わるんじゃねー!」ルカが叫び始め、エミは確信した。

「ルカの癖。どんどん押されると考えなくなり、負けてしまう。」パートナーの能力も把握できるほど有利だった。「私の勝ちですね。」エミは微笑んだ。その微笑みも、やはり偽物だった。

「天使さん、ありがとう。僕謝るよ。」ヒロシくんの意思はそう言って完全に白色になったのだ。


その瞬間、ルカとエミは外に戻っており、ヒロシくんと二人の友達がチャイムを鳴らして説明しているところを見た。

「ルカ。天界に戻りましょう。遅くなっていますし、明日の学校に遅れます。」エミはそう言い、飛んでいった。

「ちょ、次はうちが勝つんだからな!」ルカはそう叫び、羽を伸ばしてエミの後をついていった。

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