クラス担任

小松たね

第1話

※この作品では、文章推敲の一部に生成AI(ChatGPT)を利用しました。

ストーリーおよび本文は作者が作成しています。



波間(なみま)中学校・1年B組。
2時間目のざわついた教室に、国語担当・赤井はな先生が入ってくる。


赤井先生「今日は15ページからです。青海(あおうみ)くん、読んでもらえますか?」


青海空(そら)(立って読み始める)
「バスケットボールコートを縦横無尽に走り回ってシュートを決めるケンの姿は、水を得た魚そのものだった」


赤井先生「青海くん、ちょっと待って。これは“さかな”ではなく“うお”と読みます」


青海「ケンの姿は、水を得た”うお”そのものだった……」


[赤井先生、黒板に「慣用句」とチョークで書きながら]


赤井先生「ありがとう。今日は慣用句について勉強します」


本間腕(ほんま・かいな)
「先生、今“羊羹食う”って言った?」


赤井先生(あっけに取られ)
「いいえ。羊羹食うなんて言っていません。“慣用句”と言いました」


本間「な~んだ、羊羹が食べられると思ったのに」


[教室中、どっと笑いが起こる]


緑谷せろり(みどりや・せろり)
「本間くん、ほんとに食いしん坊よね」


赤井先生「それから、“食う”ではなく“食べる”と言ってください」


本間「は~い」


赤井先生
「さて。“水を得た魚(うお)”は、魚が水の中で自由に動けるように、自分に合った環境で生き生きと活躍するという意味です」


木戸類(きど・るい)
「先生、その魚は、水を得るまでは干物だったんですか?」


[しばし沈黙]


赤井先生(目が点)
「えっ?」


梅田塩蔵(うめだ・えんぞう)
「それも、みりん干しやな」


[教室、大爆笑]


赤井先生(開いた口が塞がらない)


平井紳(ひらい・しん)
「先生、水を得たら元気になるっていうのは、CPRか何かを施したんですか?」


宇曽田熱蔵(うそだ・ねつぞう)
「AEDを取りに走らなくてよかったんですね」


赤井先生
「あなたたち……魚はエラ呼吸ですよ。心肺蘇生法はたぶんできません。
AEDも人間用です。サイズ的にも無理です。
まあ、研究者が将来“魚の救助法”を発見する可能性は、ないとは言えませんが……」


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赤井先生「今日はここまで。次は木曜日です」

[50分を終えて、教室を出る赤井先生。ほっと息をつく]


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職員室に戻り、同僚の先生に話しかける。

赤井先生
「1年B組、よく言えばユニーク、悪く言えば支離滅裂ですね。
“慣用句”と言ったら、“羊羹食う”かと思ったと言われました……」


同僚の先生
「まあ。あのクラスは一筋縄ではいきませんよ。
クラス担任が小松たね先生ですからね」


赤井先生(深くうなずく)
「ああ……あの先生にして、この生徒たちなのですね」


さもありなん、であった。



【注記】

※ 教室描写、会話、展開などはすべて作者の創作です。

※ 波間中学校の命名:生成AI(ChatGPT)

※ 慣用句説明:生成AI(ChatGPT)+小松たね

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