第20話 二人の愛

「ねえ、冷夏、ちょっと寄り道してもいい?」


そう言われた私は、一瞬戸惑いましたが、すぐに了承しました。

理由は不明でしたが、とにかく面白そうだったのでついて行くことにしたのです。

そして、連れて行かれた先はとあるビルの屋上でした。

そこからは街全体を見渡すことができたので、景色を眺めながらしばらくの間、二人で静かに過ごしていたのですが、不意に璃々が口を開いたのです。

彼女は私の方を向いて微笑みかけた後、ゆっくりと口を開いて言いました。


「実はさ、私、前から冷夏に言いたいことがあったんだけどなかなか勇気が出なくて言えなかったんだよね~」

という衝撃的な告白でした。


それを聞いた瞬間、私は思わず息を呑んでしまいましたし、同時に緊張感が走りましたが、それでも尚聞き逃さないように耳を傾け続けました。


「実はね、私、ずっと前から冷夏のことを軟禁したいなって思っているの」

という言葉だったため、私は一瞬だけ固まってしまいました。


まさか、そんなことを考えているなんて思ってもみなかったので驚愕しましたし、同時に恐怖を感じたのも事実です。

しかし、それでも尚、否定することができなかったのは、彼女のことが好きだからでしょうし、それ以外にも理由はありました。

それは、私もまた彼女を独占したいと思っていたからなのです。

だからこそ、拒否することができなかったのです。


それにそもそも彼女以外の人間なんてどうでもいいと思っていますし、仮に誰かに危害を加えられたとしても構わないと思っているくらいです。

それぐらい愛しているんです。

そう、これは愛なのです。

だから私は迷うことなく答えました。


「もちろん良いよ、だって、私のこと軟禁してくれるんでしょ?」

と返答しましたら、璃々は嬉しそうな表情を浮かべました。

それを見て私も嬉しくなったため、思わず笑みが溢れてしまいましたし、そんな私達の様子を見ていた周りの人達がクスクスと笑っているのが聞こえてきました。

その反応に対して恥ずかしさを覚えましたが、それでも尚嬉しさの方が勝っていましたので気にせず璃々との会話を続けました。


「ねぇ、どんな風に軟禁してくれるの?」

と問いかけると彼女は少し考える素振りを見せた後、ゆっくりと口を開いて答えてくれました。


「そうだなぁ……例えば、首輪をつけたり拘束具を付けたりとかかな」

そう返答してきましたので、私はドキッとしましたが、それでも尚聞き逃さないように耳を傾け続けました。


そうすると、次に出てくる言葉は……。


「他にも、軟禁部屋を作ってそこで一緒に暮らしたり、四六時中抱きしめたりキスしたりする生活をしてみたいな」

という衝撃的な内容でしたので、私は再び固まってしまいましたが、それでも尚聞き逃さないように耳を傾け続けました。

そうすると、今度は私のことを抱きしめてきたのです。


突然の出来事だったので驚きましたが、それでも尚嬉しかったので抱き返しました。

その後、しばらくの間、お互いに抱き合ったままでいたのですが、やがて満足したのか璃々が口を開いたのです。


「ねぇ、冷夏、早く帰って二人きりになりたいな」

という一言でした。


それを聞いた瞬間、私の心臓は大きく跳ね上がり脈拍数が急上昇していくのを感じることができましたが、それでも尚動揺を隠しきれなかったのです。

そんな私の様子を見て彼女は微笑みましたし、それと同時に優しく頭を撫でてくれましたので、それによって多少落ち着くことができましたし、同時に安心感を得ることができました。

そのため、ようやく冷静になることができましたが、それでも尚ドキドキしている状態は続いていましたし、そのせいで何も考えられなくなってしまっていたのです。

そのため、何も言葉を発することなくただ呆然と立ち尽くすことしかできませんでしたが、それでも尚、彼女は優しく微笑みかけてくれましたので、それによって救われたような気持ちになりました。


そして、ようやく落ち着きを取り戻すことができた私は改めて口を開くことにしました。

そうすると、今度は彼女の方から話しかけてきましたので、それに応えるように言葉を紡いでいきました。


「ねぇ、冷夏、これからどうする? 私ね、もっと冷夏のことを知りたいなって思ってるんだけど……」

という質問だったので、私は素直に答えることにしました。


しかし、実際に口に出してみると意外と難しいものです。

でも、なんとか絞り出して答えました。


「じゃあ、私の家に来てみる?」

というものだったのです。


そうすると、彼女は一瞬だけ驚いたような表情を見せましたが、すぐに笑顔になって頷いてくれました。

それを見た私は安堵しましたし、同時に嬉しく思いましたので笑顔で返しました。

その後、二人並んで歩きながら帰路につきましたが、その際も手を繋いでいましたし、お互いに密着しながら歩いているという状況でしたので自然とテンションが上がっていくのを感じることができました。

それと同時にドキドキしていたこともありましたが、それでも尚楽しい気持ちの方が勝っていたので、問題ありませんでしたし、むしろこの状態が永遠に続けばいいのにと思いました。


そして、ようやく目的地に到着しましたので、玄関の扉を開けて中に入りました。

その後、靴を脱いでリビングに向かいソファーに腰掛けたあと、改めて彼女の方を見つめると視線が合い微笑みかけられましたので、思わずドキッとしてしまいましたが、それと同時に胸の奥底から込み上げてくるものがありましたので、自然と笑顔になります。

それを見た彼女は嬉しそうな表情を見せてくれましたので余計に嬉しく思いました。

その後、しばらくの間、お互いに見つめ合ったあと、ゆっくりと顔を近づけていき、キスを交わしました。


最初は軽く触れるだけの優しいものでしたが、次第に激しくなっていき濃厚なものへと変化していきました。

その過程で舌先同士が触れ合った瞬間、電流のような刺激が全身を駆け巡りましたが、それでも尚止めることはできませんでしたし、むしろもっと求めたいという欲求が強くなっていったのです。

そのため、さらに深く唇を重ね合わせていき、やがて完全に一つになることができました。

その結果、快感と共に多幸感を得ることができましたし、同時に心も満たされていくような気持ちになりました。


その状態がしばらく続きましたが、やがて息苦しくなってきたこともあり一度休憩することにしました。

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溺愛する私と狂愛する彼女~二人の温度差と恋人繋ぎ、そしてハグ~ 一ノ瀬 彩音 @takutaku2019

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