第7話 結局謎のグループってなんだったんだ…
魔法陣は亀裂が入り、作動する力を失った。
アリシアは、空間魔法を使い斧をしまった。
「誰だ、こんな頭のおかしい魔法陣を描いたやつは…。」
男性は不可解な顔をしながら、静かにその場を去り、アリシアも後に続いた。
「ふーくん。こっちみて!」
アリシアが指してある方向には、熊が一頭いた。
熊は指を刺された瞬間、アリシアを襲った。そう、この熊はあの檻に入っていた3日も何も食べていない熊だ。
アリシアは、ひるまずすぐさま最初の攻撃を避けた。
熊が攻撃をしたあと、少しの隙。ふーくんと呼ばれていた男性は、人差し指と親指のみを立て、銃のようにする。
そして、前腕を地面に水平から直角にする。
その時間、0.5秒。熊のお腹が破裂したかのような、爆発をした。
爆発音に鳥が驚き、飛び去って行く。
熊がいたはずではあるのだが、熊の面影がない程、残骸が飛び散っていた。
「しかし、人がいないならしばらくはここで過ごすのもありか?」
ここは岸辺。
二人が目のあたりにしたのは、浜辺に大量の死体があった。
しかし、熊が荒らした形跡はなく、斬られた跡や殴られた跡がある。
「ひどい…。」
アリシアは口を手で覆った。
恐らくは、全員が船に乗れなかったため、船乗りたい人同士で殺し合いをしていたのであろう。
男性は、死体の方に行く。色々漁ったがやはり、食糧はなかった。
ただ、この島には熊がそこそこいるため、熊を狩猟してそれぞれの部位を捌いて調理すれば食料に困ることはないだろう。
ただ問題は常に食べているとさすがに飽きてくる。あとは、常に襲われる意識を持たないといけないので、神経を研ぎ澄まして生活をしなければならない。
男性は海の方を見るが、船らしきものは一隻もない。
ここは簡略化されたような地図には載っていないような小さな島。そもそも人通りがほとんどないからだ。
「楽なのは、この島にとどまることか…。」
この島から脱出したところで、目的地もないような状態である。
男性は地図を広げる。
現在地は、日本標準時子午線よりも西側。さらには、北東側にはここよりも大きな島がある。
昔、二人は訳あってこの大きな島から、この島にイカダをこぎ続けてやってきた。
その際は、盗んだ缶詰の食べ物などがあったため、日数がかかっても大丈夫であった。
実際に、海に滞在した期間は約一か月だったからだ。
しかし、現在。缶詰などそういった先進的な物資がないため、長旅ができない。イカダは以前使用した分が残っている可能性はあるが、流されている可能性はある。
となると、候補は二つ。北東の大きな島の前にそこそこの大きさの島があるのでそちらに向かうか、北にあるこの島と同じほどの大きさの島に行くか。
それでも一週間ほどはかかりそうではある。
男性は女性に3つの選択肢を与えた。
2つの島にいくか、それともここにとどまるか。
女性の出した答えは――。
※熊編はここで終了。分からないことが多いと思いますが、ユメちゃんの旅日記みたいな作品なので、わからないことはわからないまま終わります。あらすじにも少し設定は書いておりますが、熊は輸入された熊で神でもなんでもないです。あとは謎のグループとかなんやら存在がよく分からないものもよく分からないまま終わります。ご了承下さい。
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