自称ユメちゃんは夢の続きを見るか -VIOLENCE IN JAPAN-
愛してる
クマ編
第1話 母との別れ、そして出会い
ツインテは旅をしているらしく、少し離れた先の大きな島出身だった。
旅の目的は、天界に行けるまでにこの世界を見ておきたいとの事。
「勿論、それまでに未確認生命体に見つかれば死ぬ。でも私自身色々と思うところがあって、世界を知りたいと思ったの。」
朝と夜を繰り返し10回目の夜。ついに兆しが見えてきた。
遠くにいくつかの明かりが見えるのだ。
「それじゃあ今日はここで休みましょうか。」
山の中でも少し平らな場所を見つけ、そこに泊まることにした。
「もしかしたら、襲われる可能性があるから気を付けてね。」
「動物ですか?」
登山中にも、たまに動物に出くわすことがあった。
「以前この辺で、熊を見たという人がいたらしいから。今までの場所は熊がこなさそうな所を選んで、もし来た時用に罠魔法をしかけてたんだけど今回はそうもいかないから。」
「どうしてですか?」
「あの村あるでしょ?あの村は熊の神を崇拝している村なのよ。だから、熊を攻撃したと分かれば私たちがぶっ殺されるわよ。」
全ての世界には、神というものが存在する。
ただ、存在するだけで、いるかどうかは分からない。
所謂抽象的な存在ではあるのだが、確認されているだけでも2名の神はいるらしい。
神は何をしているのか、何のために存在しているのかもあまりよくわかっていない。ただ、いい方向へ導いてくれると信じている者が多い。
邪神という、この世界を悪い方向へ進める神も存在している。
熊の神…はよくわからないが、熊を崇拝している村なのでここら一帯は熊が多いのかもしれない。
「いい方法がありますよ。」
「いい方法ってなによ。」
「食べちゃえばいいんですよ!」
そう、体の中に入ってしまえばバレることもない。
「いや、食べれない部分はどうするのよ…特に毛皮とか。」
「その部分も食べちゃいます。」
「いや気持ち悪!」
めちゃくちゃドン引きされてしまった。
「まぁ確かに、髪の毛一本だけ食べたことがあるけど喉仏に絡まって非常に気持ち悪かったこともありました…。」
「何してんのよ。」
「でもいまがその時なんです!昔食べた”髪の毛”これを生かす時が来た!」
「来ないわよ。」
そういったツインテは私に腹パンし、私は普通に気絶して次の日を迎えましたとさ。
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