猫のステラがとにかく可愛い。そして、一途!
まずはその癒しと、魔王たちに溺愛される微笑ましさに惹かれて読み始めました。
でも、この作品の魅力は「猫が可愛い」だけではありません。
飼い主である優陽の勇者としての旅と、ステラがいる魔族側の物語が並行して進むことで、読者は少しずつこの世界の違和感に浸されます。
ゲームのように見える世界で、誰を倒すべきなのか。何を救うことが本当の救いなのか。可愛さと面白さの奥に、登場人物たちの背景に繋がる謎と感情の揺さぶりが仕込まれていて、読み進めるほど印象が変わっていく作品です。
ふわふわの猫に癒されたい人にも、心に残る異世界ファンタジーを読みたい人にもおすすめです。
飼い主と飼い猫はゲームの中の世界へ飛び込んでしまう。
離れ離れの1人と1匹。しかも1匹はこの異世界で言葉が通じ、魔王様に可愛がられる。
猫の名前がステラだったために、「聖閃ステラ」という願いを叶える世界の理だと勘違いされてしまう。猫はその勘違いに乗っかって生きることにした。
一方、飼い主は勇者と呼ばれ、魔王と敵対する運命にあった。
とにかく魔王様がステラを可愛がる様がいいです。また、魔族が、最初はキャラ立ちしており協調性もなかったのですが、過ごす内にステラとも仲良くなってきて癒されます。
勇者として転移してきた飼い主も真っ直ぐな性格で決断力もあり好感が持てます。
読みながら「お互い戦ってほしくない」という気持ちが湧いてきます。
この対立が終わる時、皆の手に残るものは何なのでしょう?
物語が佳境に入るとともに、祈りのような感情が湧いてきます。
単なる猫であるはずのステラの活躍にも注目です。
心動かされる物語です。僭越ながらお勧めいたします。