人様のレビューから本作を開きました。
歴史ものと思ったんです。
いやそれは間違いなかったのだけれど。
まさかそれで……。
笑うことになるとは思わなかった。
主人公が東北一人旅の土産話にでもと、イタコに降ろしてもらうことにしたのは、「蘇我山田石川麻呂」なる人物。
中大兄皇子・中臣鎌足と共に、蘇我入鹿を討った人物だ。
そこで尋ねる、蘇我入鹿暗殺の顛末。
それが、まさかまさかの勘違いから始まったって!?
いやもうこれ、コントやないかい!
テンポのいい会話。
溢れるユーモア。
もうこれは映像化しても良いくらい。
っていうか、してほしい。
「蘇我山田石川麻呂」役、誰がいいかな。
たくさん笑った後で、気が付いたらちょっと賢くなっているかも!?
ぜひとも読んでみてほしい、とてもおすすめの作品である。
そうですね、これは……
もっと若い頃だったら、会いたい人がいたら会いにいく努力をしたかもしれませんし、
知りたい事実があったら、知るための努力をしたのかもしれません。
しかし……
理想は、理想のままに終わらせておくことが実は、ちょうど良いのだということを大人になってから知るわけなのですよな。
理想のあの人が、実際会ってみて、なんだか思っていたのと違うと幻滅してしまいますので……。
だから、理想の人は理想のままにしておくのがいい。
知りたいこともそうです。
主人公は、旅先でいわゆる「イタコ」さんにあい、数千円で霊を降ろしてもらって会話をするチャンスを得ました。
そこで主人公が『会いたい人』としてチョイスしたのが、蘇我入鹿を討った、蘇我山田石川麻呂、という……なんでしょうな。西門吾郎三郎という苗字を彷彿とさせますな。
その人に降りてきていただき、
当時のことを聞いてみたいと思ったのです。
イタコが偽物ならそれでよし。飲み屋で笑い話にできる。
イタコが本物なら、当時のことを聞ける。
そして……イタコは霊を下ろし始めます。
そして告げられる、蘇我入鹿暗殺の背景とは……?
そんなんだったのかー……。
それ、本当に知りたかったか!?
それを聞いた主人公は、どんな気持ちになったんだろう!?
物語は、最後余韻を残し、幕となります。
この先生ならではの、突拍子もないとこから笑かしにくるトラップにはご注意を。
お勧めいたします。ぜひ、
ご一読を。