第16話 新しい自分
俺は佐藤晃大。
ではなく、斎木晃大だ
アメリカから帰ってきた父さんが
自分を転校させてくれた。
新川中学校。
ここは野球部が全国大会を目指すレベルの
別格野球部がある
俺はお父さんが他の女性と結婚し、
苗字が変わり、新しい家が立った。
これだけで十分幸せだった
転校生として
俺は早速野球部に顔を出す。
すごい!驚いた!
野球部専用グランドがあり、
ブルペンまで存在する!
設備が全て最新だ。
思わず
中に入ろうとしたところ、
「佐藤?おまえ佐藤か!?」
この声に見覚えがある。
「黒木か?黒木なのか?!」
思わず声が出る
黒木:「佐藤、久しぶりだな!
でもおまえ斎木?だったんだな。」
斎木:「まぁこれは、色々あってね」
顔が複雑になる
でも知ってる人がいて
なんだか嬉しかった
そのあと会話が弾み...
黒木:「俺最近調子良くてさ!長打連発してんだよ!」
斎木:「すげ〜!俺には無理だわ〜!」
黒木の明るくて喋りやすい性格にすぐに惹かれて、仲良くなった。
黒木は同じく野球部。
一年生の中でも一塁手候補らしい。
俺は黒木と肩を比べたくて、この新川中野球に入部する決意を示す。
山根監督。
あの監督は元プロ野球選手らしい。
元々ピッチャーだったが、
ある日の出来事をきっかけに
野手転向したらしい。
入部は簡単だった。
監督も心よく受け入れてくれた。
「はぁ、はぁ、はぁ、」
キツすぎる。
これは拷問か?
息がすることができない。
不可能だ。
練習の内容は極めて単純。
6時ずっと走ること
一年生はどうやら、
スタミナからつけさせるらしい。
でもみんなどんなにキツくても
弱音を吐かない。
汗はかいても苦しくても
決して辞めはしない。
俺の通ってるシニアの練習より放課後の練習の方が格上だった。
土日はどんな練習するんだ、
考えるだけで気分が悪い。
シニア両立しててよかった、
そんな言葉を俺は胸の底にしまう。
楽するな!俺(晃大)!!
その日から、俺は何かが変わった。
毎日帰って、更にデイリークエスチョン。
キツい、つらい
学校の授業。
だるい、無理、スタミナもた...
「あれ?」
今日体育の授業。
持久走があり、みんな5分走るだけで
弱音を吐いてる。
実に面白い。
俺は野球部のランニングに深い意味があると
実感できた。
毎日同じところを何周も、何十周も。
精神的にキツイが、
なんだか楽しい。
監督や見張りはいない。
なんなら黒木と走りながら雑談まで。
山根監督。
この人の指導が面白い。
俺はこの監督に力尽きるまで、ついていくことにした。
ー新アルティメットスキルー
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《武蔵蔵体力》
・練習の疲労増加
・練習で得られるポイントの安定
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