「あ」が「愛してる」なら、「い」は「いつでも──」とか「いつまでも──」とか?……じゃあ「う」は、……「う」? だめだもうネタ切れだぁ。
あっ、待ってください! 戻らないで! 私はまじめにこの作品について考えてるんです!
ちょっ、内容のご紹介、いきます!
営業部の女性社員が、緊張感漂うファイルが添付されたメールを受け取った。
システム責任者の主人公は、添付されたファイルを調べ、結果を報告することに。
しかしその「結果」は、とても正直に話せたものじゃなかった……というお話です。
このレビューの最初の部分についても、作品をお読みいただければご理解いただけるかと思います。あなたさまも私のように考えてみたくなることでしょう!
いやあ、恐ろしいお話です。
どんなことも、こういう結末が一番怖いんです。
IT、特に情報セキュリティと呼ばれる部分は、「わからない」「できない」という言葉で逃げることができない、なかなかにシビアな場所だったりします。
会社の中でも特に機密性の高い情報を取り扱うので、当然と言えば当然ですね。
それだけに、彼らをもってしても原因がわからない、もしくは相手の意図が読み取れない、推し量れない事象が発生してしまった際は、門外漢からは過剰ともいえるような反応を起こしたりするわけです。
ログに残ってないのに存在しているメール。
しかも添付されているのは意味不明なマクロの組まれたxlsmファイル。
セキュリティ的に非常に脅威度の高いことを行っているにもかかわらず、目的が読めず、稚拙な悪戯という推測としか断定できない……。
かといって、曖昧な返答は勿論、オカルトな回答をするわけにもいかず……。
これは、当事者になってみないとわからない恐怖でしょう。
謎のメールとマクロに対し立ち向かう、システム担当の苦悩が滲み出る怪作です。