義妹に死ぬほど甘やかされる?
……最高じゃないか。
とまぁ、タイトルに惹かれ読み始めたこの作品。
兄のために甲斐甲斐しく、ときには強引に、そしてちょっぴり小悪魔に。
そんな羽月ちゃんが、こちらが悶えてしまうほどに可愛い!
だけど、兄妹の距離感がバグった単純なラブコメでは決してなく。
そこには、きちんと絆を深める過程がしっかり描かれています。二人で一緒に問題を解決し、乗り越えていくからこそお互いの心が徐々に変化していく……。
そのとき、そこにしかない貴重な時間を大切に生きている――彼らの感情が強く伝わってくるからこそ、こちらの心も満たされるのだと思います。
花薄荷様が描きたいことが、丁寧に丹念に表現された美しい作品。
尊いというに他なりません。
皆様も是非読んでみてください。オススメですよ。
つらい過去を抱えながら生きていくことの難しさや、なかなか自分を認めることができない心の機微。
そこに描き出された日常は、他人事のようで実はとても身近なものである親近感と共感性を感じました。
細かい心理描写が秀逸で、主人公の心情がすっぽりこちらに届いてくるほど、物語に引き込む求心力があります。
あらゆる箇所で見受けられる配慮や気遣いの言葉は、そのまま作者の方のお人柄の良さを感じるものでした。
ぬくもりや辛辣さなど様々な顔を持つ物語は、まるで甘みのあるブラックコーヒー・・・不思議とそのような印象を作品から受けました。
あたたかみを感じたい人はもちろんのこと、読書が好きな人であれば誰しも、何かしらの共感を得るであろう、そんな懐に深みのある作品です。