めちゃくちゃ面白かったです! こんなに面白いエッセイ久々に読みました。
本作はインタビュアー・志草ねな、インタビュイー・志草ねなの脳内妄想インタビューを描くエッセイとなっています。この非常に斬新な発想に感服させられるとともに、あまりのやりたい放題さにニヤニヤが止まりませんでした。
インタビューする側もされる側も作者ということで、もう自虐ネタのオンパレードです(笑)。でも嫌味な笑いは一つもなくて、読んでて素直に楽しいです。
多岐にわたる短編を書かれている志草様の創作秘話(?)が語られるのも大きな魅力。書籍化・漫画・作品作りなどについてご本人がどう向き合われているのかが惜しげもなく書かれ、本当に脳内を覗いているような気分になれます。
エッセイの新たな在り方の提示でもあり、「エッセイってこんなに自由なんだ」と感じさせられること間違いなし。作家志望者必読の傑作です。
「ならば私がインタビュー!」は、作者とインタビュアーがどちらも志草ねなという、脳内二人芝居のセルフインタビューエッセイです。書籍化の見込みがないことをあっさりネタにしつつ、「どうやったら人気作家になれますか?」と聞かれて「新宿駅に巨大広告を出しましょう」「カクヨム運営を買収してもらいましょう」と、本気なのか冗談なのかわからない案を畳みかけ、相棒役のインタビュアーに全力でツッコまれる場面には声を出して笑いました。
ふざけた応酬の裏では、叙述トリックの話や、街を歩いている最中にふっと物語の種が浮かぶ瞬間など、創作のリアルな感覚もさりげなく語られます。自分を「ろくでもない」と茶化しつつ、読者や同業の書き手へのまなざしはどこまでも優しく、読後には「創作って案外やってみてもいいかも」と肩の力が抜けているはず。
自虐とボケとツッコミで駆け抜ける、作家志望にも、ただ笑いたい読者にも気軽に勧めたい一冊です。
新しい形のエッセイです。しかも志草ねなさんのだから、シャレが効いてて自虐もほどほどで嫌味もなく、最後まで楽しめる。
Q&A形式のセルフインタビューは、カクヨムでも何作か読んだことがあるが、至って真面目な自己紹介が多い。
その点、これはインタビューする方も、答える方も非常に不真面目でユニークである。当然だ、両者ともに志草さんだから。
だから常にエンタメを意識して、読者を楽しませようと考えている志草さんならではの愉快なQとAになっている。
そして志草さんの事をもっと知りたい!と本気で考えている人の本当に知りたいところは、軽くはぐらかされる。それもまた快感(笑)
一気に読める四話完結。是非どうぞ!
仕草ねなさんが、脳内インタビュアーと作家のひとり二役になって展開される、オモロ対談。
とある方のレビューを読んで、「いやあ、もう昼休み終わってるんだけどなあ。いくら自由業だってたって、秘書どもの目もあるし。。」と思ってパラパラ読み始めたらもうダメ。これ、素晴らしいエッセイでした。自虐的なユーモアの溢れる、読む者の心を掴んで離さない、心の叫びを感じる作品でした。とても独特の笑いのセンスの持ち主だと、改めて感じました。
笑い飛ばしてはいますが、おそらくは、普段とてもまじめにこれらのことを考え、創作に取り組んでおられることも伝わって参りました。
これ、エッセイ部門で上位につけることは間違いないと思います。
エッセイは、賞獲っても「コミカライズは編集部が判断して、するかもしないかも知れません」なので、漫画に向かないパーソナルなネタでも大丈夫ですし、眼のつけどころが宜しんじゃないでしょうか。
是非ご一読を!
とにかく楽しい。ずっとこの世界に浸っていたくなる。そんな魅力に溢れたエッセイでした。
本作は「セルフインタヴュー」という、とても特殊な形式が取られています。
作者:志草ねな インタビュー:志草ねな という形式で、自分で自分にインタビューが行われていきます。
そして、始まるや否や、読者の心がグッと鷲掴みに!
とにかく受け答えが楽しい。作者のすっとぼけた受け答え。それに対してアグレッシブに返すインタビュアー。その会話の応酬がとにかく面白く、いつまでも見ていたくなります。
アイデアはどんな時に降りてくるか。夢はあるか。そんな問いに対する「返し」の数々。「あるある」な感じも多くて、ある意味で「身も蓋もない」とも言える。
「だって事実なんだからしょうがないじゃん!」という感じなのだろうけれど、インタビュアーがそれに対してイラッとして、暴力さえ振るいかねなくなるのだからもう一触即発!!
一話読み始めれば、きっと虜になること間違いなしです。この自然体でどこか人の食ったような作者さんのことが、間違いなく大好きになってしまいます。
そういう意味で、このインタビューは大成功。作者:志草さんのファンが急増し、「ねなちぃ」なんて愛称で呼ばれ始める日も遠くはないかも!?
まあ、志草先生の本を一度でも読んだことのある方なら、
こう思うんじゃないですか?
この人、どんな人なんだろう……
突拍子もないところから、我々が考えつかないよなワードセンスで、
志草ワールドを作り上げてしまうこの職人。
この人が、普段何を考えていて、どうやって作品を作っているんだろう……?
これを知りたがってる人って、絶対いるわけです。
そんな方に朗報です。ついに、志草先生へのインタビューが叶い、我々が聴きたかったことが聞けるチャンスが訪れましたよ!!
ついにそのベールの向こうが…… …… ……
見える……のか。
はいー今回もうまい感じではぐらかされちゃうんですねー。
本人は正直なことを言っているんだと思うのですが、インタビュワーがそもそも……
自分なんですよね。
自分が自分に問うてる。つまりこれは、己との会話ですな。
しかし聞く相手が自分だもんだから、辛辣だったり、返す方も要領を得ないといいますか……
「聴きたいことってそういうことだったっけ……?」という感覚になってしまいます。
つまりは、我々読者全員、先生にからかわれているのですな 笑
それもまた、この先生然として心地よかったりもします。
力感がないの力感の合気道スタイル。
ワードセンスの鬼才、志草先生の、己との対話エッセイ。
ぜひ、ご一読を。