第9話 グッズ購入

相変わらず涼とはたわいもないやり取りをしていた。

ライブ続きで疲れてるというのに、それでも毎日のように律儀に連絡をくれる。


今日はライブ最終日。私たちが観に行く日。

真帆との待ち合わせ場所に早く着いたのでカフェで飲み物を買って近くのベンチに座って飲んでいた。


–ブブッ


《涼: 莉里おはよう。今日はライブ楽しんでってね。ところでライブ終わりって時間ある?》


(ライブ終わり…?)


いつもの流れだと真帆とご飯に行って帰るだけ。


《莉里: おはよう。友達とご飯に行くかな?どうかした?》

《涼: 打ち上げまで時間空くんだけど、少し会える?》

《莉里: 友達もいていいなら。でも、会場なんかで会って大丈夫?》

《涼: 大丈夫。安全な場所通って控室に来て。後で地図送る。》


(控え室…?蓮くんもいるのかな。)


涼と蓮くんと友達になったこと、真帆にはまだ伝えてない。

ライブ終わってから伝えるか、伝えないまま連れていくか…迷っていた。


真帆「りーりーー!!」


手を振りながら走ってくる。

なんかもうすでにすごい荷物をもってるんだけど…。


莉里「おはよ。すごい荷物だね?何持ってきたの…?」

真帆「グッズの写真入れに自作のうちわ、人形も2つ!!缶バッジ入れもあるよ。全部辰記の♡」

莉里「す、すごぉ…。」


綺麗にファイリングされた写真たちや自作のうちわ、今回のソロ曲のPVで着ていた服を自作して着せてある人形。缶バッジも傷がつかないような保護されて並べてある。


真帆「人生の全てだから!これくらい私にとっては当然よ。」


フフンと誇らしげに胸を張る真帆。

グッズ売り場の整理券の時間までまだ時間があるので軽くご飯を食べることにした。


真帆「ほんとにNEVE7に会えるんだね〜。緊張してきた。」

莉里「私もなんか緊張してきた…。」

真帆「あれ、莉里が緊張?珍しいね〜。」


すでに蓮くんには会ったことがあるし、実はたまに連絡も来ていた。

涼よりも短い返事が来るので話を切りたいのかと思い返事を止めると追撃でメッセージが来たりして、その度にホッとしたりドキドキしたり心が翻弄されていた。


莉里「私だって緊張することあるよ(笑)」

真帆「莉里は意外と度胸あるタイプだから♪」


私たちはカフェのサンドイッチを食べてグッズ売り場に向かう。

私は今回うちわを買わず、ペンライトを2つ買うことに決めていた。


莉里「真帆、ライブ終わりって時間あるよね?」

真帆「うん?もちろん!どっか行く?」

莉里「ついてきて欲しいところがあって。」

真帆「いいよ〜!もしかして、聖地巡礼〜!?」

莉里「ちがうよ(笑)」


グッズ売り場に着くとかなりの人だかり。

整理券を見せて中に入る。


真帆「全部一つずつください!」


元気な真帆の声が聞こえる。

クスッと笑いながらその隣で私も注文する。


真帆「なんでペンラ2つ?推し2人になった?」

莉里「んー。違うかな。でも、応援したいと思う人がもう1人いるって感じ。」

真帆「なるほどねーわかるー。できることなら7つ持ちたいよ…。」

莉里「ははは、だよね。」

真帆「ちなみにだれ?」

莉里「…涼。」

真帆「ほぇー!?意外ー!?」

莉里「そうかな?」

真帆「そうだよ!莉里っていつも主人公!って感じの人が好きじゃん。」

莉里「……そうかも(笑)」

真帆「クールで目立たないタイプには目もくれないと思ってたんだけど…。」

莉里「好きというか。応援したいだけ。」

真帆「へぇー?珍しいこともあるもんだ。そういうのもNEVE7の魅力的なところなのかもなー。」


真帆はスキップ気味に会場に向かう。

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