【企画参加】私の文章のルーツってなに???
押羽たまこ
1|文章を書き始めたきっかけは?
Q【最初に文章を書き始めたきっかけは何ですか?】
ある日、夢を、見たんですね。
目覚めてからも、脳裏に焼きついて忘れられないほど、印象的な夢でした。あの夢のつづきがみたいと、ずーと、ずーと思って、あれこれ想像していたら、とつぜん物語がぼん!と生まれてしまいました。
あわてて頭の中から湧きだしてくるシーンを、ノートに書き出しました。
それはワンシーンにとどまらず、つぎの展開、またそのつぎの展開と勝手に話がすすんでゆくので、脳内で映しだされてゆくそのシーンを夢中で書き出し、書き出し…そうやって書いたものがノート1冊分になりました。
たぶん、それが、私の小説デビューであり、本格的に〈物語〉として文章を紡いだ瞬間です。
*
もちろん、子供のころは、さまざまな雑文を書いています。
学校で書かされた作文はもちろん、友達とやっていた交換日記に『怪人二十面相』をまねて推理小説ともいえぬお子様レベルの謎解き小説を書いたこともありましたし、
まわりでBLが流行りはじめたときは、好きなロックバンドのメンバーをBLにあてはめて、友達とエッチな妄想物語を交互に書いては楽しむという遊びもしていましたし、BLに関して言えば、自身のエッセイ『漫画家をやめて小説を書きはじめた理由』にも書いていますが、あることがきかっけで、男の子同士の青春ラブストーリーを書いたりもしています。
どれもこれも、ただの〈遊び〉でしたので、自分の中では「小説を書いている」という意識はなく、自分がこの先、本格的に小説を書く人間になるなど思ってもいませんでした。
夢中でノート1冊分を書いたその物語は、数年後(2020年)このカクヨムでお披露目となります。
その物語は、今もここで紡ぎつづけていて、現在の文字数は45万字――ゆくゆくは100万字を超える予想です。
ときどき、不思議に思います。
「あれ? 自分って、そもそも、活字ぎらいな人間だったよね…?」
「しかも、論理的に物ごとを考えられる人ではなかったはず…」
「文章を書くなんて、もってのほか…」
「でも…なぜか、ときどき文章をほめられる…」
「うれしいけど、なんか…不思議だぁ…」
…と。
私は、そもそも絵を描くことが好きで、ふわふわと感覚的に生きている人間でした。なので、理路整然と‘びし!’と並んでいる活字をみると、がっちゃがちゃにかき回して壊したくなってしまいます。
図書館や本屋も苦手で、いまでも少し緊張してしまいます。
そんな自分が、小説を(文章を)書いている。
どう考えても、やはり「不思議」なのですよ、ね。
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