私の姉が可愛すぎる…

私にはとても可愛い姉さんがいる。

はる姉さん。あったかくて優しいひと。


陽菜ひなー!一緒に駅前のカフェいこ!」

「姉さん、くっつかないでください。これから勉強しますので行けません。」

くっつかれると恥ずかしいので、私はいつも距離を取ってしまいます。

それに…私と遊びに行ってもきっと楽しくないでしょう。

「がーん!そんなぁ…」

…あからさまに避けてしまったでしょうか。

「…勉強終わったら夕ご飯作りますから、お部屋で待っててください。」

「はーい!楽しみにしてるね!」

そんな私の料理を毎回楽しみにしてくれていて、とても嬉しいです。

せめてなにか…

「あ、何か食べたいものとか…」

「うーん?陽菜が作るもの何でもいいけど、お肉系がいいな!」

「分かりました。今日はハンバーグにしますね。」

「わーい!」


そんな日々が申し訳なくて、晴姉さんに気持ちを伝えたくて。

そしてある日の就寝前…


コンコンコン…

「姉さん、今いいですか?」

「ひ、陽菜!?いい!いいよ!もちろん?もちろん!」

ガチャリ、姉さんの部屋。

パジャマの晴姉さん、可愛すぎる…

き、緊張してきました。

でも早く言わないと、姉さんが待っています。

「あ、明日の日曜日朝から一緒に遊びに行きませんか!?」

「はぇ…」

「あわわ…あわあわあわわ…」

あ…姉さんを困らせてしまいました。

前日の寝る前に言われても迷惑ですよね…

「きゅ、急すぎますよね…ごめんなさい。また日を改めますから…」

「だめ!」

「絶対行くから!陽菜との一日デート!」

デート…いえ、まだ気持ちを伝えられてない、私には資格のないことです。

「で、デートではありませんが…でも良かったです、ではまた明日。」

「うん、おやすみ。」

ガチャリ。言ってしまいました…

ど、どうしましょう。今から不安になってきました。

うまくできるでしょうか…

とりあえず、明日は早く起きてお弁当も作るので、今日はもう寝てしまいましょう。



翌朝、私はお弁当の準備を始めました。

姉さん喜んでくれるかな…そんな事を考えていると

「陽菜ー?おはよ!」

「きゃっ!?姉さん早いですね。おはようございます。」

「えへへ、デート楽しみで早く起きちゃった。」

「もう。デートではありませんと言ってるのですが…」

こんなに早く起きてくるとは思っていませんでした。

姉さんも今日楽しみにしてくれていたのでしょうか。

「えへへ、ごめんごめん何やってるの?」

「あ、これは…お昼ご飯に食べるお弁当を作っていて。朝食はもう少し待ってもらえますか?」

「うんうん、待つ待つ、楽しみだな!」

姉さんは私のことを見ながら待っています。

あぁ可愛すぎる…じゃなくて早く準備しないと。


色々考えた結果朝食は簡単なものになってしまいました、姉さんは運ぶのを手伝ってくれます。

「ありがとうございます、姉さん。今朝は簡単なもので…すみません。」

「何言ってんの!ご飯全部作ってくれてるしすごく助かってるよ!こちらこそ料理できなくてごめんね…」

「料理は好きですので大丈夫ですよ。」

「うう、ありがと~陽菜のご飯毎日美味しいよー!」

私の料理を食べてくれている姉さんが愛おしいです。

「そうだ、今日はどこに何しに行くの?」

…あれ、昨日の私そんな大事なこと言い忘れてました…?姉さんごめんなさい…。

「そ、その…すみません。わたしこういうときどういうことをして遊ぶのか分からず…天気もいいので近くの森林公園にピクニックに行こうかなと…」

「いいね、楽しみ〜!」

私はその言葉にホッとしました。



森林公園は家族連れもいたもののまばらで、結構静かです。

日向にシートを敷いて私たちは隣同士座りました。

「うーん!こうやってのんびりするのもいいね!」

姉さんは背中から私の方に寄りかかってきました。

ここが勝負どころです、今日は避けません。

「…えい!」

寄りかかった姉さんの身体を、私は正面から受け止めて、姉さんのことを後ろから抱きしめました。

「…え?」

「ひ、ひ、ひ、陽菜!?」

姉さん、柔らかい…。…じゃなくて。

「姉さん…私いつもスキンシップ嫌がっちゃったり、お誘い断っちゃったりしてごめんなさい。」

「こここ、こっちこそ強引でごめん…」

強引だなんてそんな、私が避けちゃってるだけで…

「姉さんと触れてるとドキドキしちゃって恥ずかしくて。」

「そそそ、そうだったんだ。気軽に触れてごめんね。」

今もすごい恥ずかしいですが、今日は逃げません。

「で、でも、私!姉さんのこと大好きですから!誤解しないでください!今日はそれだけ伝えたくて」

やっと、言えました!

「ひ、ひょえー!私も大好きだよ陽菜!」

「あ、そうか。」

姉さんは急に上を向いて言った。

「今日はデートじゃなくてプロポーズだったのか!」

「デートでもプロポーズでもないです!」


私の姉、晴姉さんは今日も世界一可愛い…

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この姉妹が可愛すぎる…! ユーエン @yuuen_story

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