里帰りという名のメルヘン異世界。
竹真寿
第1話
その人は恐る恐る覘いた宇宙船の窓から見える小さな絵画のような風景の中に立っていた。宇宙船のたたきつけるような風にマントをなびかせ、ただ、こちらを見ていた。その表情が頭から離れない。 戦場で母親を見つけた子供のような、絶望と期待があふれ出てしまいそうな、感情の両刃を持った表情。
風が強いから、と初老の誘拐者は私に着せたマントの首紐をきつく結んだ。結ばれる間もその人は立ち尽くしていた。 なんで、そんなに苦しい表情ができるのか。 私は誘拐されたことも忘れるくらいその人に引き寄せられた。
「わたしの息子たちだ。」
誘拐犯はそう言って私の肩を持ったまま収納庫を通り過ぎて、見たことのない装飾がある部屋に通した。そこが、私の寝室だそうだ。 なりべく、わたしの不安をとりのぞこうとしてるのはわかる、でも、すれ違った兵隊も召使であろう女性も緑色の髪をもち、古風なヨーロッパの城のような装飾といい、私にはわからないことだらけだった。
「気持ちが落ち着いたら、着替えましょうか。 みれい様。」
召使の女性がベッドに座らされた私に言った。
「...はぁ」
「長旅だったでしょう。 あなたは故郷にもどったのですよ。 もう心配はいりません。」
そう言って女性は私が履かされていた靴をベッドの上に揃えた。
「いろいろと困ったときは私に聞いてください。 勝手がだいぶ違うと聞いてます。」
次は何十にも重ねておいてあるパステル色の枕をみれいが横になれるように並べ替え始めた。
「ほら、どうぞ。お茶をもってきます。しばらくこちらでゆっくりされてください。」
「私は殺されるのですが?」
女性は一瞬拾い始めた着替えを持つ手を止めると、みれいがびっくりするほど大きな声で笑い出した。
こんな調子で、私は食事を与えられ、着替えを与えられ、そしていわれるままに寝る生活を3日繰り返した。 勇気を出して女性に問いかけをしてみても、大体笑われて返答はない。 が、相手の策がなんであれ、その間、”様”付けが物語るほどのたいそうな扱いをしてくれた。食事は一人で別部屋でとるが、絶えず給仕の男性が二人係で食器やら飲み物を出してくれる。 食事も五星のレストランのようにおいしい。 が、ときたまわけがわからず質問をしてみても、返答は親切にない。
そんな3日目の朝、私はいつものように着替えさせられると、自分の部屋から出ることを許された、警護つきで。もちろん警護についている軍服の男性は一言も返答することなく、私が行く方向についてくる。 城内は静かで、人の気配はしなかった。 中世の城のようであり、ときたま見たことのない技術があった。 ろうそくがまるでセンサーに反応するようについたり、外で井戸端会議をする人の会話に耳を貸してみても、半分以上は知らない単語だらけ。
4日目、来客が来た。 それは私よりもやや若い女性だった。 きれいな顔立ちで、日に焼けたその肌はとても健康的で、スポーティな格好をしていた。乗馬服のような、きっちりとしたジャケットにブーツ。 胸には勲章のようなものがついていた。彼女はやや早口でしゃべる傾向にあるようで、少々理解に苦しんだが、どうやらみれいの親戚と言ったらしい。 惑星をどうおもうか、と聞かれたが、見ていないので、よくわからない、と言うと、彼女は自虐的な笑いをして、今度一緒に行こうと言って早々消えてしまった。
5日目、手伝いの女性が始めて名前を教えてくれた。 セイラというらしい。彼女は王族と同じ国の出身で、王族に代々使えているらしい。 会話が続いたので、王様はどんな人かと聞くと、
「あら、もう、おあいになったではないですか、」
と言って、また大声で笑われた。
6日目、城内を散歩。 警護の兵隊はやはり名前をおしえてくれなかった。 城は召使のものだけで、静かだった。 少し、城外へ出るであろう扉を見かけたが、兵隊に睨まれた。いつもどおり睨み返しても、なんら相手にされないが。
7日目。セイラとの会話から自分が王族の一味と本当に思われていることがわかった。と、セイラが新聞のような動く絵が入った朝刊を持ってきてくれた。字はまったく読めないが、一コマ一コマの動く絵には見たことのない風景が山積みだった。 馬と喧嘩する人、ある地域で蔓延する精神病、そして中でも一番際立ってきになったのは、あの人の写真だ。 それは彼が指揮する軍隊のような組織が山崩れの救出に出ている絵だ。
「それは、アレックス様。この惑星の最高司令官をされている王様の長男です。この惑星形態のなかでは名前をしらないものはいませんよ。 みれい様のいとこです。」
「いとこ?」
確かに、絵の中では彼は誰よりも先人を斬って崩れかかった崖を駆け抜いていく。後から救援に向かう軍隊の兵隊もやっとのことで彼に追いつくのが精一杯だ。
「...アレックス。」
なんで、こんな勇敢な人が私を子供のような表情で見ていたんだろう。
***
アレックスは酒の入ったグラスを座っている出窓の端においた。酒が増えてしょうがない。20年、この日を一人で待ち続けた。二度と帰ることないであろう、初恋の人を、ただ、自分を信じて待ち続けた。その人は今同じ惑星の同じ城で、同じ月を見上げているかもしれない。これ以上、えぐるような心の痛みをどれぐらい耐えればみれいに会えるというのだ。
みれいは不思議な夢を見た。というか、それは現実に起きたことだが、その時は混乱して何がおきたかよくわからなかった。あの日、アレックスと目が合ったとき、頭の中に自分にしがみつく小さい男の子が浮かんだ。この国の子供なんだろう、髪の毛は緑色で、自分も彼と同じぐらいの背丈であるようだった。彼は泣きじゃくりながら私を抱き寄せて、近くに来る、何かに、いや、大人がく...る。
― ...は、誰にも渡さない! 離せ!
と、そこで目が覚めた。
「あ、あ、あなたは、」
いつのまにかセイラが照明を落としたその部屋に亡霊のように人影が動いた。みれいは薄いレースでできているガウンを胸に引き寄せた。それでもそれだけではみれいのボディラインはくっきりと浮かび上がる。
それは窓からみれいに向かってまっすぐ歩いてくる。月光があたる部屋を歩くとき、その顔は浮き上がり、みれいは息を呑んだ。
アレックスだ。 この前会いにきた女性と同じ襟のない短いジャケットに長く伸びた足を強調するようなパンツを履いていた。 始めてあった時は気づかなかったが何もしなくても威圧感のある、威厳に満ちた肩幅の大きい男性だと思った。アレックスはベッドまで近づくと、何も言わずに両手をみれいの顔にあてがろうとした。
「ゾ、ロ、あなたはアレックス?」
みれいはなんとかそれだけ声を出した。すると、アレックスははっとして、近づけた手を止めた。
近くで見るアレックスはなんとも清純できれいな顔立ちをしていた。もちろん威風堂々とした男性であるけど、まっすぐに見つめる目は暗くてもわかるぐらい力に満ちている。
「...ああ。」
アレックスは低い声でそう言って、みれいのベッドに腰をかけた。
それ以上、アレックスは何も言わなかった。ただみれいを変わらぬ表情でみつめ、そして邪魔をしたと、言って窓から消えた。
***
8日目、みれいは城内を散歩中、見たことのない別館を発見した。ラッキーなことに今日は新しい兵隊さんが付き添いで、みれいがどこまで城内を許可されているのか、伝達がいってないようだ。別館に続く廊下は庭を通過する。 みれいはしばし始めてみるこの惑星の花々に見とれていた。 そんな庭からはにぎやかな声が遠くから聞こえてきた。
「守護班の朝礼です。」
若い拍手や笑い声がする。
「は、みれい様、」
兵隊は止めようとするが、以前の兵隊のように完全包囲するようでもない。みれいは好奇心の赴くまま声の方向に進みだした。
近くまで来ると、朝礼は終わり、若者たちは散らばり始めていた。
「みれいじゃない!」
ずっと元気な声の先はみれいを訪ねにきた女性だった。
「ホーリーよ、覚えてる?」
ホーリーはポニーテールを跳ねさせながらみれいに近寄って抱きしめた。
「あら、城外は厳禁ってお父様がいってたけど、どうやって抜け出してきたの?」
「え?」
「あ、はい! 申し訳ございません、司令長官!」
「司令長官?」
みれいは耳を疑った。このみれいよりも若い女性が司令長官。
「まぁ、いいわよ。 どうせ、お父様にばれなきゃいいんだから。みれいも毎日城内詰めじゃ息が詰まるわよね、あ、私の兄に紹介するわね。」
そういうが早いか、ホーリーはみれいの手を取ってぐいぐいと進み始めた。
周りはみれいの存在にざわめいているのが聞き取れる。 なんといわれているのだろう、宇宙人とでもやはり言われているのだろうか。
「ジョエルーーーー!」
「お、おまえ!」
ジョエルは戦利品でも持ち帰ったかのようにみれいと握ったてをぶんぶん宙に振った。ジョエルは背が高く兵隊の中ではやややせ気味で初老の男性に似ていた。と、いうことは...。
「なにしてんだ。手、離せ!」
「え? なんで? ああ、はいはい。」
「ったく。 なんでみれいが城外にいるんだ。」
ジョエルは持っていた書類でかまわずホーリーの頭を叩いた。
「みれい、こいつの言うことは大抵うそだからな。 君は城外にはまた出ないほうがいい。この惑星は君の育った星とはまったく勝手が違うんだ。のちのち話ができるまで、城内にいていただきたい。」
少しがっかりだが、この人のいうことは信頼できると思った。アレックスと違ってこの人には優しい気持ちが感じられた。
「いつお会いしましょうか? 私を出迎えてくださった?」
「ああ、ジョエルだ。ホーリーの兄だ。よろしくな。」
そういってジョエルは笑った。
「ひどい、うそつきじゃないわよ。 私ははやくみれいにこの星に慣れて欲しいだけ。」
ホーリーはわかりやすく頬をふくらました。その明るい性格にみれいもいつからか一緒に笑っていた。それを見てほっとしたのか、ジョエルもホーリーが一緒なら、とみれいの散歩を許すと言った。
「では私たちは任務があるのでこれで失礼するよ。みれい、元気そうでよかった。また会おう。」
「ええ、ありがとう、ジョエル。」
21日目、朝食が済むと散歩の用意をしようとするみれいに来客が来た。セイラいわく、今日の夜、みれいは親戚との顔見せがあるらしい。その服選びがあるらしい。 みれいはありとあらゆる寸法を取られ、いわれるがままドレスを身に着ける。 みれいの心中はそこにはなかった。 もうだいぶ城内に住む人間に会ったが、どこにいってもアレックスの姿はない。 窓から忍び込んでまで、みれいに会いに着たのに、一体どこにいるのだろうか。 みれいは昨日、実の母の妹、王女にあたる人間にも会った。それは聡明でまさしく王女という器に負けないきれいな人だった。 みれいを見るなり少し涙をためた目で、なんども会えて良かったと繰り返し、この惑星では人に触ると会話ができると教えてくれた。 だから、慣れないうちは、肘まである手袋をして、接触を避けたほうがいいと教えてくれた。
―だから、アレックスは私に触ろうとしたんだ。何が言いたかったんだろう。
みれいは着せられたグレイのストラップレスドレスにラベンダー色のリボンがウエストでゆれる様を見ていた。 手には同色の手袋だ。
「お母様以上になんてスタイルのいい王女様でしょう。」
寸法を測りにきた男性はそう言ってみれいの姿を褒めた。
「来年には胸周りもきつくなられるわね。」
「え?」
と、みれいは思わず自分の胸を触った。
「ご安心ください。私の手にかかればどんなドレスも手直しが効きます。ただ、私はみれい様が成人した美しい姿をそうぞうするだけで、もう、」
と、男性はハンカチを目に当てた。
みれいはこの体が、借りの体だと思っていた。 宇宙船に誘拐されたとき、何かを体に刺され、みれいの体はこうなった。緑色の髪も少し大げさに突き出したバストもなぜこうなったかはわからないが、自分ではないと思っていた。が、いまはそれが本来の姿だったのかもしれないと思える。
その夜の夕食会にみれいはホーリーに連れられるまま参加した。ホーリーも普段のはまったく違う赤いドレスに身を包み、普段から鍛えているであろうしなやかな肩をだしていて、素敵だ。夕食は長いテーブルの端でジョエルとホーリーに囲まれ、かれらがいろいろな会話を”親戚”の人たちに投げかけてことが進んだ。 せいぜい20人もいるだろうか、紹介されても覚えきれないぐらいのおじ、おば、いとこがいて、遠いテーブルの端にはみれいを誘拐した男性、この惑星の王が客人の応対をしている。その隣には王女。が、アレックスの姿はない。ホーリーやジョエルに聞いてもその質問だけは返事がない。 口止めされているのだろうか、アレックスは家族の村八分なのか、みれいはただにぎやかな食卓に耳を傾けるしかなかった。
大体の食事が終わり、客人がダイニングルームから移動するころ、みれいは始めて人ごみの中にアレックスの姿を見た。ジョエルのように軍服のようなものを着て客人と談笑している。
「みれいさん。」
遠すぎて、ホーリーの元から離れようかどうしようか、とタイミングを見ていたら、中肉中背の男性が初めてみれいに声をかけた。
「わたしの名前はアレポ。ようこそわが惑星へ。」
男性は葉巻のようなものとお酒を左手でバランスを取りながら、右手でみれいに握手を求めた。みれいは人と接触するなと王女に言われたゆえ、少し躊躇したが、彼が出した手をさらに押してきたので、握手を受け入れた。
「ほほう、もう惑星の会話方を身につけあられておられる。こりゃまえった。」
「はぁ、すみません。失礼に当たるつもりは...」
「いやいや、安心しなさい。 私はあなたと同じ星にしばらくいたもので、その辺は心得てますよ。」
「え?」
アレポはみれいの表情をみて豪快に笑った。
「いい星ですな。わが惑星のように自然にあふれ、情緒と愛情にあふれた星人達。私は恋をしました。いい若いときの思い出です。」
アレポは近くにあったソファをみれいにすすめ、自分も横に少し腰をかけた。きれいに散髪された頭はもうだいぶはげあがり、口ひげも白髪が混じるアレポは遠い昔を懐かしむように煙のでない煙草に口を当てて、一息ついた。
「何が見えますか?」
「え?」
みれいは二人の前でにぎやかに弾むここの会話とみれいにはとても知りえないこの王族家族を見た。
「王族の家族の方々が、」
「いや、もっと具体的に、たとえば、あすこに座っている女性と、あちらの男性、いや、私の弟ですが、何が共通点ですか?」
みれいは言われるまま、女性と男性と見比べた。 女性は黄色のドレスにフリルのついた手袋。年も45ぐらいか。男性はアレポと同じように少し太り気味で、茶色のスーツに少し薄くなり始めた髪を七三に分けている。
「さぁ、」
「よく見て。髪は?顔は? 肌のいろは?」
「髪は緑。顔は薄い肌色。でもそれが?」
アレポは満足そうな顔をした。
「でしょうな。」
「あなたには違うものが見えるんですか?」
アレポはうなずくとみれいの両手を取った。
「ええ。あなたにも見えますよ。 いいですか、目を閉じて私と一緒に呼吸をしてみて。」
「はい」
「あなたの頭に毎日浮かぶ光景は何ですか? そこには誰がいますか?」
「私は城内を歩くことしか、ゆる、」
「そうじゃない、あなたの心の中に、何が見えますか?」
みれいは直感的にアレポが言いたいことがわかった。あれしかない。 わからないけど、まるで、それは自分の過去からの警鐘のように鳴り響くそれ。
「目を開けて御覧なさい。」
みれいは息を呑んだ。 目の前に広がる客人はいままでのそれとはまったく違う身なりをしている。 黄色いドレスの女性は茶色の髪に明るい褐色の肌をしている。アレポの弟は黒髪だ。客人の中には見たことのない青髪、透き通るような白い肌のもの、ピンク色の肌のもの、そしてホーリーやジョエルも茶色やこげ茶髪だ。でも、
「見つけましたか、みれいさん?」
「...はい。」
アレックスはアレックスだった。あの日あったあのままの、アレックスが軍服を着た誰かと談笑している。
「その方が、あなたの大事な、心休む人。私はあの星に政府の秘密ミッションのために行きました。25年、長いようで、短いその間、私には家族ができ、本当はあの星で一生を終えるはずでした。が、」
アレポは昔を思い出したのか、少し目線を落とし続けた。
「帰国の途に着いた私の目の前には私のいとおしい妻の姿しか見えなかったのです。 私たちこの惑星のものは不思議な能力を持っている。 人を思い、思いからものをつり出すことができるのですから。」
「アレポさん、でもこれは一体。 わたしは、彼を...」
分からない。アレックスが誰なのかも知らない。
「この能力には未来を見る能力もあるのでしょうな。あなたは正真正銘、この惑星の私たち家族の一員です。人の思いはつながってこそ成就するものですよ。」
アレポはそういって酒を探しに席を立った。
―アレックスが、あたしの運命の人?
みれいは一心にアレックスを見つめた。その視線にアレックスも気づいたのか、こちらを見て微笑んだ。
―アレックス、あなたは誰?
―みれい。
「え?」
みれいはおもわず鼓動が飛んだ。声が聞こえた。心の中で。
きょとんとして見つめるみれいにアレックスは変わらず視線を送るが、それ以外は聞こえない。アレックスの客人は相変わらず会話を続け、一人のみれいに気づいたホーリーがみれいの手を引き、つられて立ち上がる。
その夜、また同じ夢を見た。でも今夜はただ男の子と座って花飾りを作っている。黄色と白の花を交互に組み合わせる私が顔をあげれば、そこにはいつもの男の子。私のために必死に花を集めている。
「アレックス」
花を集めていたアレックスが振り返る。あどけないアレックスは笑顔いっぱいで、急ぎ足で私に駆け寄ってくる。走るほどでもない距離にいるのに彼は自分を呼んだ私に精一杯走ってくる。見たことのない笑顔で。
「アレックス!」
また、照明をつけっぱなしで寝てしまったらしい。セイラがしたのだろう、ソファに横になった自分にはブランケットがかかっていた。アレポのおかげで、みれいにはまず試してみたいことができた。 この国を、惑星を知りたい。 誘拐されたのではないなら、なぜここにいられなくなったのか、知りたい。ならば、自分の力でこの城の外を歩けるほどの知識が必要だ。
―まずはこの心でしゃべる力を身につけないと。あとは、自分のことは自分で守る力。
そう、まず、王がいて、その息子二入と娘までが軍隊の幹部とは、まずそんなに敵が多いのか、理解できない。
―その過程にアレックスと私の謎もあるはず。
みれいはベッドに足を滑らせると、硬く目をつぶって呟いた。
「おやすみ、アレックス。」
わたしの幼なじみ。きっと、あなたのことも思い出すはず。
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