大人は何もわかっていない。身体に痣や傷がなくても、子供はいとも簡単に壊れてしまう。驚くほど壮絶なリアリティと共感性が表現されていて、思わず息を呑みました。このような、素晴らしい小説に出会えてよかったです。
ソファーで眠るナマケモノに、きっと何かを期待していた。ヤングケアラーとかネグレクトとか、社会の問題に真に迫る今作。実際にありそうな切実さが、胸に刺さります。物語でしか伝えられないことを、ぜひとも感じてみてください。