秋染の彼方
ファシャープ
晩秋
実に秋の深みを感じる季節になりました。
鼻から吸い込む午後6時ごろの空気が、儚さと切なさを混ぜたような、澄んだ色になってきました。
胸に溜まった日々の鬱憤なんかが全部その空気と入れ替わり、1日の疲れがすっと軽くなるようです。
深く澄んだ濃紺色の空が、いつもよりずっとずっと神秘的に感じる季節になりました。
ふと、なぜだか淋しさを感じてしまいました。
あの、永遠のように感じられた灼熱の日々から、もう冬になる前触れを、その"さわり"を目の当たりにしてしまったように感じてしまったからです。
人や動物や虫たちが別れ、また新しい出会いというのを感じるのでしょうか。
不安はありません。
ただ、漠然とした幸福感のような、どこか淋しくて涼しい包容感というものをたまらなく感じるのです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます