あの夜、完全に壊れた夜

はこみや

幼なじみだから、戻れなかった


箱宮みより(みよりん)と尼崎天狼は、生まれたときからずっと一緒だった。

年齢は天狼が二つ上で、みよりんは中学二年生14歳、天狼は高校二年生16歳。

幼稚園の頃からお風呂も一緒、裸も見慣れてるはずだった。

でも、あの夜は違った。その日は両家の親が揃って一泊の法事へ出かけてしまい、

「天狼くんなら安心だね」「みよりちゃんに何かあったら連絡してね」

と鍵を預けられて、二人は完全に二人きりになった。夕飯を作って食べ、いつものように映画を見ていた。

でも、今日は違う。

肩が触れるたびにビクッとし、視線が絡まるたびに鼓動がうるさい。

映画のキスシーンで、みよりんが小さく「ん……」と漏らした瞬間、

天狼がゆっくりと肩を抱いた。まだ「付き合ってない」。

ただの幼なじみ。

でも、もう誰も止められなかった。夜11時過ぎ。

リビングの明かりは消え、テレビの青白い光だけが二人を照らす。

ソファで密着していたら、いつの間にか天狼の右手がみよりんのスカートの中へ。

太ももの内側を這い上がり、パンツの縁に触れた瞬間、みよりんがビクッと震えた。「……天狼くん、だめ……」

声は完全に甘い。拒んでなんかいない。

天狼はもう理性が吹っ飛んでいた。ズボンの前は痛いほど勃起し、先走りでトランクスがぐしょ濡れ。「みよりん……もう無理だ……触らせて」

掠れた声で言いながら、天狼はみよりんをソファに押し倒した。

ブラウスのボタンを乱暴に外し、ブラを上へ捲り上げる。

14歳の胸がぷるんと露わになり、淡いピンクの乳首はガチガチに勃ってる。「こんなに硬くして……ずっと俺のこと考えてたんだろ?」

天狼が乳首を口に含み、舌で転がしながら強く吸う。

みよりんは「んあぁっ! だめ、そこ弱いっ……!」と背中を反らせ、腰をくねらせる。

パンツはもうシミだらけ、股間が熱くてたまらない。天狼はスカートを腰まで捲り、パンツを膝まで下ろした。

薄い陰毛の下、ピンクの割れ目はテカテカに濡れ、糸を引いている。

天狼は震える指で割れ目をなぞり、クリトリスを軽く弾いた。「ひゃうっ! 天狼くん、そこっ……!」

みよりんが泣きそうな声で喘ぐ。

天狼は我慢できず、中指をゆっくり沈めた。

熱くて、きつくて、びっくりするほど濡れている。

二本に増やすと、みよりんは「指で……かき回さないでぇ……!」と腰を浮かせた。「みよりんの中、俺のを欲しがってる……」

天狼はズボンとトランクスを脱ぎ捨てた。

16歳のそれは怒張し、先端から透明な糸を垂らしながらビクビク跳ねている。

みよりんはそれを見て、恥ずかしさと興奮で目を潤ませた。「……天狼くん、入れて……もう我慢できない」

みよりんが自分から足を大きく開き、腰を浮かせる。天狼は先端をあてがい、一気に腰を沈めた。

最初はきつすぎて半分までしか入らない。

みよりんは「うぅっ……痛い……でも、全部欲しい……!」と涙を浮かべ、天狼の腰を両手で引き寄せる。根元まで埋まった瞬間、二人は同時に声を上げた。

熱くて、狭くて、信じられないくらい気持ちいい。

天狼はゆっくり腰を動かし始める。

ぬちゃ、ぬちゃ、と恥ずかしい音が響く。

みよりんの中が、天狼の形に変わっていく。「あっ……あっ……天狼くん、すごい……子宮、ゴリゴリ当たってる……!」

みよりんが甘く喘ぐたびに、天狼の動きが激しくなる。

汗が飛び散り、肌がぶつかる音がパンパンと鳴る。

みよりんは自分で胸を揉み、クリトリスを指で擦り始めた。「みよりん……もう、出る……!」

「だめ……中は……っ!」

でも体が勝手に動く。

天狼は最奥に押し付け、ドクドクドクドクッと、ありえない量の精液を子宮に叩き込んだ。みよりんは「熱いっ……天狼くんのが、子宮に直接……っ!」と全身を震わせ、初めての絶頂に達した。

中がびくびく収縮し、天狼をさらに搾り取る。その後も止まらなかった。

二度目は正常位で、みよりんが足を天狼の腰に絡めて「もっと奥まで……!」とせがむ。

三度目は騎乗位。みよりんが上に乗って、自分から腰をグラインドさせながら「子宮口に当たってる……イくっ……!」と泣きながら絶頂。

四度目はバック。天狼が尻を掴んで獣のように突き上げ、尻を叩きながらまた中に出す。

最後は対面座位で抱き合ったまま、キスしながら同時にイって、朝まで離れなかった。ベッドは汗と愛液と精液でぐちゃぐちゃ。

みよりんのお腹は、少し膨らむくらいに何度も注がれ続けた。一ヶ月半後。

妊娠検査薬、陽性。

両親にバレた瞬間、表向きは大激怒。

「避妊しろって何度も言っただろ!」「中学生が妊娠とかどうするんだ!」

でも、怒鳴りながら目が笑ってる。

夜、親同士で電話して「まぁ、いずれ結婚するんだし」「孫の顔が早く見れるな」とニヤニヤしていた。条件は「子供は自分たちで育てる」こと。

両親は全面協力してくれることになった。ひかりが生まれたのは、みよりんが高校一年生の春。

天狼は毎日学校帰りに病院へ通い、ミルクもオムツも完璧にこなした。

ひかりは天狼に似て目がぱっちり、みよりんに似て笑うとえくぼができた。そして今。

みよりんは21歳、天狼は23歳。

去年、ちゃんと籍を入れて、二人で小さなアパートに住んでいる。

ひかりは6歳、保育園年長さん。

今、みよりんのお腹には二人目の子がいる。性別はまだ秘密。夜、ひかりが寝静まった後。

天狼が後ろから抱きついてきて、耳元で囁く。

「今日も……いっぱい欲しい?」

みよりんは恥ずかしそうに頷き、自分から腰を押し付ける。「あの夜みたいに……奥に、全部……」

熱は、今も全く冷めていない。

あの夜、完全に壊れた二人は、

今も毎晩、壊れ続けている。

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あの夜、完全に壊れた夜 はこみや @hako0713

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