童話は、往々にして理不尽と残酷と醜悪とをまざまざと描き出すもの。民話や伝承のみならず、アンデルセンや宮沢賢治といった近代の作家の手になる童話にも、そんなものは散見されます。すぐれた童話とは、幼い、無垢であるけど野生でもある心に寄り添い、その混沌から「美しいもの」を垣間見せるものなのかも知れません。本作は、それを見事に再現して皿の上にもりつけた作品。さあ、ご賞味あれ。
美食の追求ってなんか怖いですよね。なあ山岡はん。
怪物娘の献身と純粋な愛が、外見や身分を超えて真の「高貴さ」を示す点が感動的。童話の残酷さと優しさが共存する、美しくも切ない物語。しかし、大人向け