3-3
このエリアは、海に面した
ここでテロリストが
なぜなら、この観覧車を
――それはともかく、
「ふたりはどういう関係ですか? 付き合ってるんですか?」
「え、なんで?
れえなの回答に、英美里が
三人は赤レンガ倉庫の近くを歩いている。午後の空は晴れていて、周囲にはいくらかの
「私のこと、好きですか?」
れえなの横を歩く
「
「……誰でも?」
「じゃあ、私のことはどう思いますか?」
「?? よくわかんないけど、かわいいなって思うよ。ピンクの髪も似合ってるし」
質問の意図を理解していないれえながそう言うと、英美里は「うへへ」としまりのない笑みを浮かべた。そして彼女は、
「じゃあ、私と
などという質問をした。
「それはさすがに鈴理のほうが――いったぁ!? まって、いたいいたいっ」
答えかけたれえなが、二の腕を思いっきり
「私と港川さん、どっちが好きですか……っ??」
「え、英美里ちゃん! 英美里ちゃんのほうです!」
「よかったあ~」
心底ほっとした表情を浮かべる英美里が、れえなの腕を
「い、いたかった……」
「れえなは私のこと好きだよ」
と口をはさんだ。
「鈴理さん?」
「この前家に
「ねえまって」
「
「ねえ! 火に油を注ぐのやめようよ!」
れえなは恐る恐るといった顔で、英美里の
「やっぱり二人は付き合ってるんですね、そうやって私をピエロ扱いして
やばい、こいつ本物だ。あまりにも
「大丈夫……?」
思わずといった様子でれえなが声をかけると、「……よし」となにかを決心した英美里が、顔をあげてこう言った。
「もういいです。死にます」
「えっ」
「れえなちゃんを殺して、そのあと私も死にます」
「なんでわたしまで殺されるの!?」
「安心してください。よく切れるカッターをたくさん持ってますから」
「なんでそんなの
れえなのツッコミなど聞こえなかったかのように、英美里がスクールバッグを
「な、なにそれ……」
恐る恐る、れえなが聞く。
「
「なんでそんなにいっぱい持ってるの……?」
「……えへへ。照れますね」
「いまのどこに照れる
カフェイン
「もういいよ、れえな。はやくこの脳みそピンクを
鈴理が言うと、むっとした様子の英美里が、
「どうして私が病院に行かなきゃいけないんですか!」
なんて
とはいえ、普通に答えるのもおもしろくない。鈴理は少しだけ考えてから、こう答えてあげた。
「れえなみたいなポンコツを好きになるのは、頭がおかしいやつだけだから」
「ひど! なんでそんなこと言うの!?」
れえなが口をとがらせて文句を言った。
「本当に性格の悪い人ですね! まるで悪魔です。いますぐ
顔をしかめた英美里が
「うるさいピンクだな。そっちこそ、さっさとお花畑に帰ったら?」
「ちがいます! 私はお花畑出身じゃないですっ!」
顔を真っ赤にして怒った英美里が、抗議を続ける。
「だいたい、港川さんだって頭がおかしいってことになるじゃないですか!」
「……は?」
言っている意味が分からず、鈴理が首をかしげる。まなじりを吊り上げた英美里が、
「だって、あなたもれえなちゃんのことが好きなんですよね?」
なんて言ってきた。
そこで鈴理は、さっき自分が言ったセリフを思い出す。『れえなみたいなポンコツを好きになるのは、頭がおかしいやつだけだから』。つまり英美里は、れえなのことが好きな鈴理も頭がおかしいことになる、と
でも待ってほしい。そんなにわかりやすかっただろうか。
たしかに鈴理はれえなのことを可愛いと思っているし、
そう考えているうちに
「すっ……好きじゃないし」
などというツンデレみたいな回答をしてしまった。
「あれ? もしかして照れちゃいましたか?」
それを
「あ、じゃあわたしも聞きたい」
さらに、
「れえなのこと、好き?」
二人に
「……ボスからの連絡だ」
「あーっ! 逃げるつもりですか!」
「ねえ鈴理、どーなのっ」
「うっさい!」
鈴理はれえなと英美里に
『うるさいとはなんだ』
「あ、いえ……こっちの話です」
そう答えると、電話のむこうでボスがため息をついた。なんとなく察したのか、それ以上のことは
『おまえらに調査してほしい場所がある』
次の更新予定
2025年12月9日 18:00 毎日 18:00
掃除屋JKちゃんずのメカバトルレポート こぱか @kopaka
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