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思い出の傘を起点に進む物語。物語の各所で一本の傘が繰り返し重要な役割を演じます。物言わぬ登場人物です。主人公から名前のない人物まで、人々がそこにいるような空気を感じます。人の思うこと、求めるもの。何時の時代にも共通するものがある。今ではない時を眺めるからこそ分かる事でした。
長い歳を経て、移り変わる様々な物、後悔、思い出。それらすべてを肯定し、しっとりと流れる時間のようなお話でした。 私も歳を重ね、旧友や、昔の想い人を思い出しますが、そんな誰にでもあるような。 そんなほっこりしたお話で、なにか昔を思い出しながら、そして前に進もうと思わせてくれる作品で、今日が雨だったこともあり、少し雰囲気に浸らせてもらいました。
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