夜の探検隊 設定集

怪丸 巴

この世界の呪術体系 法則について

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■ 1. 式(しき)──呪術の“設計図”

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式は、術の効果を決めるルール。


・図形

・文字

・線の配置

・数

・時間的手順


こうした要素が正しく組み合わさると、

そこに霊的な力が流れ込み、術が発動します。


例えるなら、

プログラムコード・数学的な法則・機械の設計図。


式さえ整えば、

霊力がなくても最低限の効果が発動します。


蓮が作る対怪異アイテムは、この原理を応用したものです。


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■ 2. 霊力(れいりょく)──術の“出力”

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霊力は、術者の中にあるエネルギーです。


・式を強くする

・効果を長く保つ

・怪異の力に押し負けない


といった出力を担っています。


霊力が強い家系ほど術の威力も大きく、

御影家・火渡家の呪術が強力なのはこのため。


蓮は霊力ゼロのため、

術はすべて式の性能のまま。

強化はできませんが、そのぶん安定した効果が出ます。


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■ 3. 呪術の主な分類

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呪術にはいくつかの系統があります。


◆ 結界術

空間を区切り、守り・封じ・安定させる術。

御影家がもっとも得意とする分野。


◆ 祓い術(はらい)

霊や怪異を鎮め、削ぎ、祓い落とす技術。

火渡家の剣による祓いもこの一種。


◆ 符術(ふじゅつ)

札や道具に式を固定して発動させる術。

蓮のライトや銃弾はここに分類される。


◆ 招霊術

存在を呼び出す術。危険性が高く、暴走しやすい。


◆ 式術

式を自律行動させる高度な術。

プロの呪術師のみが扱える領域。


この世界の呪術師は、

これらを組み合わせて怪異に対処します。


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■ 4. 怪異が生まれる仕組み(簡易版)

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怪異は式の歪みによって生まれる存在です。


・強い恐怖

・土地の残留思念

・事故の反復

・未練や負の感情

・都市伝説の広まり


こうした情報や感情が式を形作り、

そこに力が流れ込むと怪異になります。


怪異は生き物ではなく、

「世界の裏側で起きる現象」に近いものです。


だからこそ、

解く・祓う・封じるなどの対処が可能になります。


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■ 5. なぜ素人でも術が発動するのか?

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この世界では


式(ルール)が揃えば、術は自動的に動く


という強い法則が働いています。


そのため──


・こっくりさん

・ひとりかくれんぼ

・都市伝説の儀式

・呪文とされる言葉の反復


こうしたものが本当に効果を持ち、

誤った形で式が組まれると怪異化することもあります。


呪術師はそれを制御する専門家であり、

御影家・火渡家・無明会が存在する理由もここにあります。


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■ 6. 呪術の危険性

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呪術は便利な力ではなく、

扱いを間違えると暴走し、命に関わる危険があります。


・式の崩れ → 術の暴走

・霊力不足 → 反動

・封印ミス → 怪異化

・精神状態 → 直接影響


正しく式を組み、正しく力を扱うことが何より重要です。


少年たちの夜の探検は、

この境界線の上を歩く行為でもあります。


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