混ざらないまま、隣にいる

@Haruai0224

プロローグ

 世界には、色がある。


赤、青、黄、緑などそれぞれの色とその形が、その人の心を表す。


でも――色は見えない。

目をこらしても、触れても、誰にも見えない。


ただ一人を除いては。


僕は人の「色」が見える。

怒りは赤、悲しみは青、優しさは金色のように、それぞれの感情が色になって現れる。

でも、自分の色は見えない。

 

ある日、世界の“色”が僕に問いかけてきた。


「君は、どんな色で生きる?」

答えは、まだ出ていない。


でも、誰かの優しさに触れるたび、僕の中に、微かな光が揺れる気がする。


それが色なのかもしれない。


これは、そんな“色たち”が紡いだ、僕たちの物語。


そして、きみの話かもしれない。

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