「女学校の窓枠」外伝の元となる本編がこちらです。2018年、最終決戦を前に仲間を裏切りゲームを去った大学生・直人。10年後の2028年、「Elysium Rebirth」として復活したそのゲームに恋人・玲奈とログインする夜から物語が動き始めます。
第一章はVRMMOの壮大なバトル、第二章は現実世界でのゲーム関連の死亡事件調査というミステリー色、第三章は「Re:Vanguard vs Knights of the Rounds」という決闘戦と46話・18万字で三つの顔を見せる構成が巧みです。「あの時代にMMORPGで時間を溶かした人へ」というレビューの言葉が的確で、ゲームに青春を捧げた読者ほど胸に刺さります。
図書館・コーヒーショップとはまったく異なる橘瑞樹さんの顔がここにあります。外伝「女学校の窓枠」と合わせて、Elysiumの世界をぜひ。
十年前にオンラインゲームから離れた主人公・神谷直人が、再び『Elysium Rebirth』へ戻っていく導入がとても丁寧で引き込まれました。
「たかがゲームに、人生かけるなよ」という過去の一言が、単なる決別ではなく、後悔や未練として静かに残っているのがいいですね。現実では社会人として穏やかに暮らしているのに、恋人の玲奈に誘われたことで、封じていた“ベディヴィア”としての記憶が再起動する流れが熱いです。
3話ではVR世界の臨場感、初心者のように戸惑う主人公、そしてカレンとの出会いが描かれ、過去の名を隠す緊張感も生まれます。懐かしさと再挑戦の空気が心地よいVRMMO作品です。