第14話
__________......
次の日の朝、起きたら9時で
いつもからしたら大分遅めの起床だった。
まだ寝てる茉莉花を起こして
簡易的に朝食を済ませる。
茉莉花は数学の問題を解いている間
私は洗濯や、茉莉花が使った布団の片付け等
一通りの家事を行なった。
勉強したり、雑談したり、出掛ける準備をすれば
あっという間に時間は過ぎ
時刻は17時50分。
「楽しかったからさみしーよー!!」
本気で寂しがる茉莉花が少し泣きそうになってる。
「明日も普通に学校で会えるじゃん。
それに、勉強抜きでまたいつでも泊まりにおいで!」
「夏休み絶対また泊まりたい!!」
「いいよ〜
補習で、また勉強合宿にならない事を祈るよ。」
「これだけやってるから、大丈夫だもん!」
そうこう話していれば駅に着いた。
「え…?」
そこには大和くんと優くんが居た。
「大和に、優までいるじゃん!
どうしたの??」
茉莉花が聞くと
優くんはニコッと笑うだけで何も言わない。
「茉莉花、荷物ちょうだい。帰ろう。」
「え?う、うん。じゃあね壱華!また明日!!」
「うん、また明日ね」
バイクに乗った茉莉花と大和くんを見送った。
えー…と??
「この後予定ある?」
優くんはいつもみたいにふわりと笑い
私に向かってそう聞いた。
「特に何も無いよ。」
首を振ってそう言った私に
よかった、と
またふわっと笑う。
「ご飯行こう。バイク乗れる?」
「乗った事無い、というか
茉莉花送るだけだから、お財布とか何にも持ってきて無くて。
いったん家戻っていい?」
そう聞いたのに優くんは
ここに足掛けて、ここに跨ってと
教えてくれ、先に優くんがバイクに乗り
私の質問には答えてくれない。
「その格好だと、ちょっと寒いかもしれないから
俺ので悪いけどこれ羽織ってて」
優くんが着てたパーカーを渡された。
ワイドデニムにショート丈のTシャツの上から
渡された黒のジップパーカーを羽織った。
香水の様な香りは無く、柔軟剤の様な優しい香りが微かにする。
「和食好き?」
「1番好き!」
そっか、と嬉しそうに笑うので
つられて私も笑うと
笑顔の優くんの手が私の頭を撫でた。
近い距離と、その行動に驚き
見つめると
「メット被ってね。髪入れ込めるなら
入れ込んだ方がいい。」
そう言って私に白のヘルメットを渡し
自分もヘルメットを被ってた。
「腰の辺り掴まってて。出すよ。」
そう言って、ゆっくりと走り出した。
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