二話(二)功と罪
そういえば青中って校長先生が替わってから勉強がかなりきつくなってるらしいですね。効率競争成果主義。いかにもカリスマ講師が掲げそうな三本柱だ。はは……。
自分のかつてのやりかたが田舎の学校でも通用するのか実験でもしているんでしょうかね?
……ええ。私も
そのやりかたで伸びる生徒もいれば、当然ついていけなくなる生徒も出てきます。ついていけなくければ劣等生として見捨てられます。見捨てられた生徒はそのままです。周りも明日は我が身かもしれませんから構ってられません。
夏休み前に屋上から身を投げたって子も……え? 二階? しかも花壇の向日葵がクッションに?
……なるほど。近所の噂とかSNSの書き込みなんてのはやっぱり適当なもんですね。
それで、その子はいま?
……そうですよね。私もそのほうがいいと思います。ノイローゼになってまで通い続ける必要ないですよ、学校なんか。
ええ。私も正直このままフェードアウトできるならそうしたいぐらいです。
でも、戦略的不登校については……尾崎くんにお礼を言ってから。それから考えることにします。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。