第17話うにゃ〜 あじゃたらぱ〜謎かけ

お風呂の湯気がもくもくと立つ中、光子と優子はせっせと頭をひねる。


 光子「よーし、今日はこのボケ、どげんやってツッコむか考えよか」

 優子「うんうん、そんで、最後にオチば決めると。観客が腹抱えて笑うやつね」


 光子「この間の“鼻からビール”のネタ、もう一回バージョンアップできんやろか?」

 優子「ほんなら、次は“鼻からカレー”ばい!辛さで涙も出るけど、笑いも倍増やけん」


 光子「ぎゃはは、それ面白か! オチはなんにする?」

 優子「カレーが顔に飛び散って、隣の兄ちゃんに『なんでそこに飛ばすと?』ってツッコまれるとか」


 光子「最高やん!そいで、次の漫才のテーマは夏祭りか?」

 優子「うん、花火のネタば使おう思っとる。火薬の匂いでうっかりボケるとか」


 湯気に包まれた脱衣所は、二人の笑い声で溢れる。たとえ高校や大学進学のことを考えても、やっぱりここでのひとときは、二人のギャグの原点であった。




 放課後の落語研究会。光子と優子は湯気の中で考えたネタを手に、高座に上がる。


 光子「はい、皆さん今日は、鼻からカレーのお話です!」

 優子「えー、鼻からカレーって、どげんなるとですか?」


 二人の息ぴったりの掛け合いに、会場はクスクス笑いから大爆笑に変わる。

 鼻からカレーが飛び散り、観客役の先輩を巻き込むドタバタの展開に。


 八幡凛先輩は手を叩いて笑いながら、「なんその斬新な展開!笑える!」

 枝光さくら先輩も目を丸くして、「うわー、予想外やけどめっちゃ面白い!」


 二人のギャグとボケ・ツッコミのコンビネーションは、先輩たちも思わず拍手。

 光子「やっぱり、湯気と汗で考えたネタはパワーあるばい!」

 優子「うん、次は花火ネタばい!爆笑させたるけんね」


 先輩たちも興奮気味に、「こりゃ次回も楽しみやね」と声を揃える。


 こうして、光子と優子の新ネタは落語研究会の大ヒットとなり、二人の自信もますます増していく。




【落語研究会の部室、高座】

 光子「え〜、今日のネタは『ビーナスは美の焼酎』でございます!」

 優子「いきなりおかしかタイトルばい。ビーナスって星やろ?なんで焼酎が出てくると?」


 光子「ことの始まりは、四年前。うちらが県立博物館の星空観察会に行ったとき…」

 優子「はいはい、宵の明星って言うて、キラキラしとったやつね」


 光子「そうそう!母ちゃんが『あれが金星。別名ビーナス。美の象徴たい』って説明してくれて」

 優子「ほぉ〜、ロマンチックやん」


 光子「ところが!うちの父ちゃんが横から言い出したと」

(わざと父の声マネで)

 光子「『ビーナス?それは“美の焼酎”やな!』」


 優子「ちょ、なんねそれ!」(手を叩いてツッコミ)


 光子「さらに父ちゃん続けるとよ。『うちの美鈴は美人やろ〜?ワシはもう毎日、母ちゃんに酔いしれとるんや〜!』」

(会場爆笑)


 優子「もう完全に惚気(のろけ)やん!天体観測の場で何ば言いよーと!」


 光子「それで母ちゃんもポカンてしとったけど、うちらは『星より父ちゃんが眩しい』て思ったもんね」

 優子「いや、眩しかと違う!恥ずかしかばい!!」


(会場から拍手と笑い)


 光子「以上、『ビーナスは美の焼酎』でございました〜!」

 優子「ご清聴、ありがとうございました!」


(先輩たち → 「なんちゅうネーミング!」「ご両親ネタ、最強やん!」と大爆笑)




【落語研究会の部室、高座】

 優子「え〜、ここでわたくし優子がお届けするのは、『うにゃ〜あじゃたらぱ〜爆誕物語』でございます」


(会場ざわざわ「タイトルからもうおかしい」)


 優子「ことの始まりは、ある夏の日。父ちゃんがテレビでホークスの試合中継を見とったとです」

(父の声マネで)

 優子「『よしよし、今日はいけるぞ!』ってビール片手に、めっちゃご機嫌やったんよ」


 優子「ところが9回裏。ツーアウト満塁、相手バッター打ったー!!」


(バットの音マネ カキーン )


 優子「ボールはレフトスタンドへ逆転満塁ホームラーーーーン!」


(父の声マネで絶叫)

 優子「『うにゃ〜〜あじゃたらぱ〜〜〜!!!』」


(会場大爆笑)


 優子「その瞬間、うちらはポカーン。母ちゃんは味噌汁吹き出しそうになっとった」


(光子が横から入って)

 光子「いや、父ちゃん日本語捨てたやろ!!」


 優子「ほんとよ。日本語というより、地球語でもなかったとね。完全に新しい言語の誕生の瞬間やった」


(間を取って、ニヤリと)

 優子「で、それが後にファイブピーチ★の決め台詞『うにゃ〜あじゃたらぱ〜!』になるなんて…」


(会場「そこから来たんかい!!」と大爆笑)


 優子「以上、『うにゃ〜あじゃたらぱ〜爆誕物語』でございました〜!」

 光子「ご清聴ありがとうございました〜!」


(八幡先輩と枝光先輩 → 「お父さん天才やろ!」「普通そんな言葉出てこんて!」と涙流しながら笑ってる)





 ◆鉄板ネタとして定着する流れ

 •落語研究会で披露したあと、八幡凛先輩や枝光さくら先輩が「それ、マジで定期的にやって!絶対ウケるけん!」と太鼓判。

 •他の部員も「出た!あじゃたらぱ〜」「ビーナスの焼酎きた!」とネタの合いの手を入れるほど浸透。

 •SNSにアップされた一部動画が「#あじゃたらぱ #美の焼酎」でバズる。


 ⸻


 ◆双子の落語 “鉄板ネタ” 構成

 1.光子ネタ「ビーナスは美の焼酎」

 → 父の惚気と金星を掛け合わせた、ベタ甘&爆笑の天体ロマン落語。

 2.優子ネタ「うにゃ〜あじゃたらぱ〜爆誕物語」

 → 父の絶叫から生まれた摩訶不思議ワードが、まさかのファイブピーチ★必殺技へ。

 3.まとめの二人掛け合い

 光子「父ちゃん、星に酔って」

 優子「試合で言葉失って」

 光子・優子「結論、うちらの家はギャグでできとる!」


(会場→大爆笑&拍手喝采)





  謎かけ問答(お題「うにゃ〜」)

 •光子:「“うにゃ〜”とかけまして、“飼い猫にごはん忘れた日”と解きます」

 その心は……「どっちも“鳴き声が止まらん”!」

 •優子:「“うにゃ〜”とかけまして、“お父さんが阪神戦でサヨナラ負け見たとき”と解きます」

 その心は……「どっちも“叫んで伸びとる”!」

 •美香:「“うにゃ〜”とかけまして、“徹夜明けのテスト勉強”と解きます」

 その心は……「どっちも“眠気で崩壊寸前”!」

 •ひなた(はなまるツインズ):「“うにゃ〜”とかけまして、“お風呂あがりのアイス”と解きます」

 その心は……「どっちも“とろける幸せ”!」

 •みずほ(はなまるツインズ):「“うにゃ〜”とかけまして、“好きな人の前”と解きます」

 その心は……「どっちも“顔がゆるむ”!」


(会場爆笑&「かわいい〜!」の声✨)


 ⸻


  謎かけ問答(お題「あじゃたらぱ〜」)

 •光子:「“あじゃたらぱ〜”とかけまして、“マジシャンの種明かし”と解きます」

 その心は……「どっちも“意味わからんけど楽しい”!」

 •優子:「“あじゃたらぱ〜”とかけまして、“お父さんのダジャレ”と解きます」

 その心は……「どっちも“聞いた瞬間に力が抜ける”!」

 •美香:「“あじゃたらぱ〜”とかけまして、“SNSでの推し活”と解きます」

 その心は……「どっちも“謎の熱量で盛り上がる”!」

 •ひなた:「“あじゃたらぱ〜”とかけまして、“はじめて自転車乗れた日”と解きます」

 その心は……「どっちも“転んでも笑顔”!」

 •みずほ:「“あじゃたらぱ〜”とかけまして、“新しいギャグの誕生”と解きます」

 その心は……「どっちも“伝説になる予感”!」


(観客:爆笑と大拍手!)


 ⸻


 これでラストは全員そろって――


「結論! うにゃ〜もあじゃたらぱ〜も、うちらの人生を明るくする魔法のことば〜!」


(音楽キュー → 大盛り上がりフィナーレ!)





 落語研究会での謎かけ大会


(部室・ちゃぶ台囲んでみんなで正座)

 •八幡凛先輩(クール系女子)

「“うにゃ〜”とかけまして、“夏休みの宿題”と解きます」

 その心は……「どっちも“後から困る”!」

 (部員:「確かに〜!」)

 •枝光さくら先輩(ほんわか女子)

「“あじゃたらぱ〜”とかけまして、“たこ焼き器で作るホットケーキ”と解きます」

 その心は……「どっちも“形はバラバラでもおいしい”!」

 (部員:「可愛い例えや〜!」)

 •光子(ノリノリ)

「“うにゃ〜”とかけまして、“お母さんのカラオケ十八番”と解きます」

 その心は……「どっちも“妙にクセになる”!」

 •優子(テンポよくツッコミ調)

「“あじゃたらぱ〜”とかけまして、“お父さんの寝言”と解きます」

 その心は……「どっちも“意味不明やけど元気でる”!」

 (部員大爆笑「それ本当やろ!」)

 •部長(3年男子)

「“うにゃ〜”とかけまして、“先生の突然の小テスト”と解きます」

 その心は……「どっちも“心の準備できんまま来る”!」

 (部員「ぎゃはは!確かに!」)

 •1年の男子部員

「“あじゃたらぱ〜”とかけまして、“給食のカレーにレーズン入ってた時”と解きます」

 その心は……「どっちも“え、なにそれ!?ってなる”!」


 ⸻


 最後はみんなで声を揃えて:


「結論! 博多南中落語研究会の合言葉は――

 “うにゃ〜あじゃたらぱ〜!”」


(全員で手を突き上げ、部室が拍手と爆笑の渦に)


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る