月光

みぃ

そよ風との 出会い



ボクは嘘つきだ

はっきりという

例えばボクは仕事が大好きだ

でもそれは 真っ赤な嘘

そして 人間関係は上手くいっている

それも大ウソ

悩み事なんて何のこと

なんてゆうのも 嘘八百だ

嘘で塗り固められた ボクの人生

嘘とホントの区別すら あやうい

もう一度いう ボクは嘘つきだ

自分の弱さを認められない

最低だ

まわりのひとは何も知らない。。


そんなボクは ある5月の青い日に

風変わりな子に出会う

一見したところ 普通なのだが どこかピントが

ずれていた 

そんな子がボクは なぜかしら 気になった

空を.。o○

ぽかんと 口を開けて見上げてる

いつも ボーっとしている

よく言うところの ほらあれ

そう なごみ系だ


変わってる⋯

はっきりおもったのが 名前を聞いた時


あたし?

あたしは風。。


遠くをみるような眼差しで

ふわりとこたえた

風さん?


ふうちゃんと呼ぼう

ボクはふうちゃんにだけは

ほんとのことを いうことにした


ふうちゃん 聞いてくれや

なぁ ボクは嘘つきなんだ‥


ふうちゃんはふわんと上の空で

ふぅん とこたえた


ふうちゃんの 世界では そんなこと

どうでもいいことのようだ


ふうちゃんとボクの 風変わりな

日々


ボクのこころは 救われ続けた


彼氏 彼女

そんなんではないけれど


大切におもえる

そんな予感がした


ボクは 仕事を辞めた

人間関係も 見直した


のこったのは高校の仲間 つるんだ六人と

そして  

ふうちゃん


だけど ボクは満足していた

ふうちゃんとあえなかったら

嘘を生きて がんじがらめになってただろう


ふうちゃんとボクは毎日

ボクの新しい仕事がおわる 六時に

待ち合わせをした


夜空を見上げて 河原で語り合う


月光の下

月に照らされると

ふうちゃんの顔は 少しだけ綺麗に映る


ふうちゃんとボクは こうして ずっと

そんなことを 勝手に考えていた



ふうちゃん…

一緒にいるのが あたりまえの日常となり


秋の月

満月の夜 ボクらははじめて 口づけした


ふうちゃんの吐息は 風のにおい


あたしは 風.。o○

そんな自己紹介をした ふうちゃんを

思いだしていた


もしかしたら ふうちゃんは

ほんとうに 風?


ボクは少しだけ 不安になる


なんてくだらない 妄想だと

笑ってみたけれど


一抹の不安 が

胸の中 残った




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