静かな童話調の語り口から始まり、読むにつれて自然と考えが促されるような一編でした。
やさしい言葉選びで描かれている世界が印象的で、読みながら少しずつ、自分の中の時間感覚や日常の捉え方に意識が向いていきます。
物語の中で語られる出来事、その積み重ねが心に残ります。
「当たり前」として過ごしているものを、別の角度から見せてくれるような静けさがあります。
子ども向けの昔話のようでもあり、同時に今を生きる感覚にも寄り添ってくる、不思議な読み心地でした。
眠る前や、一日の終わりに手に取りたくなる物語だと思います。