過去の傷に囚われ続けたクラウディオ。
彼が記憶を失った状態で一人の少女と出会うところから物語は静かに動き始めます。
名前も知らないはずなのに、その声や瞳に懐かしさを覚える感覚が、彼の心の奥に残った“空白”を優しく揺らしていくのが印象的です。
行き場のない少女と、三十年もの間止まっていた男。
二人が共に過ごす時間の中で、過去の真実と向き合う勇気が少しずつ芽生え、閉ざされていた世界に光が差し込んでいきます。
失ったものは戻らない――それでも前へ進める。
そんな静かな希望を描く、心に沁みるヒューマンドラマです。