今までに読んだ本の記録
春沢P
第1話『紫色のクオリア』(ライトノベル)
【著者】うえお久光
【タイトル】『紫色のクオリア』
【出版社】アスキー・メディアワークス
【発売日】2009年7月10日
【ISBN-13】978-4048679046
【ASIN】B01914HRWE
【評価】☆☆☆☆(4/5)
【読了】2009年9月8日
【書評】
面白かった。
多世界解釈からあんなふうに話を膨らませるとは、その発想がすごい。
シリーズ化もアニメ化も眼中にないところが並のライトノベルと違っていさぎよい。
ゆかりが自分の姿もロボットに見えていればより本格的にクオリアを突き詰めたということで星五つあげたいところだが自分は人間に見えるというところで星四つ。
たとえばある人は人の顔がガミラス人のように青く見えていたとする。ところが、肌色の絵の具もこの人には青く見える。だから青い絵の具で青く顔を描いたはずなのに、他の人から見ればその絵は普通の肌色の人の顔に見える。その人が人の顔が青く見えることは、誰にも分からないし説明できない。そういう自分も、今見えている世界が他の人も同じに見えているとは限らない。
こんなややこしいネタを読みやすくて楽しめる小説に仕上げたところはさすが。一点上記の部分のみ惜しいと思うが、ではどうすればよいのかという代案は浮かばない。
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