日常の昼休みを切り取った会話がとても自然で、教室の空気をそのまま共有しているような感覚になりました。 「自分信者」という言葉がきっかけになって、二人の考え方や距離感が、会話の流れの中で少しずつ見えてくるのが印象的です。軽やかなやり取りの中に、まじめさや照れ、優しさが混ざっていて、その重なり方が心地よく感じられました。おにぎりやお弁当の描写も具体的で、昼休みという時間帯ならではの温度や匂いが伝わってきます。読み終えたあと、ふと自分の昼休みを思い出したくなるような、親しみの残る一編でした。