希望のような、ため息のような

みなみ

#1 「夜の静けさにひとり思う」

夜になると、街のざわめきが遠くなる。

家の窓から見える灯りは、ひとつひとつが小さな世界のように思えて、ふと孤独を意識する。


大学生として過ごす日々は、昼間は友達や課題に追われてあっという間に過ぎる。

でも夜になると、自分だけの時間が戻ってくる。そのとき、静けさと孤独が同じ意味でやってくる気がする。


孤独は、誰かと一緒にいるときには感じにくい感覚だ。

でも一人になると、自分の考えや感情が、抑えきれずに浮かんでくる。

不安や後悔、明日の予定のこと、些細なことまで。

それらが混ざり合ったとき、孤独は少し重くもなるし、同時に深く味わうこともできる。


夜と孤独がもたらす静けさの中で、自分を見つめることができる。

誰にも邪魔されずに、自分の心に問いかけられる時間は、昼間には得られない贅沢だと思う。

孤独は怖いものではなく、むしろ自分を理解するための道具のようなものかもしれない。


結局、夜が明けるとまた忙しい日常に戻る。

でも、あの静かな孤独の時間があるから、少しだけ自分に優しくなれる気がする。

今日の孤独も、悪くないと思える夜だった。

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