病弱でベッドから出られない孤独な日々を送る
少女・フェリシー。
そんな彼女の前に現れたのは、見惚れるほどに美しく、どこか危険な色香を纏った少女・ミラルカでした。
彼女から手渡されたザクロの欠片と
「真夜中のサァカス」へのチケットが、フェリシーを甘く仄暗い幻想の世界(ファンタスマゴリア)へと誘い出します。
本作の最大の魅力は、サーカスのきらびやかさと、その底にひっそりと流れる「狂気」を見事に描き出したゴシックで耽美な世界観です!
テントの中で軽やかに宙を舞うミラルカの圧倒的な美しさに心を奪われるフェリシーの描写は非常に鮮烈で、読んでいるこちらまでその幻想的な
サーカスに迷い込んでしまったかのような没入感があります。
そして物語は、ただの美しい夢では終わりません。
誰もが狂わされるほどの美貌ゆえに深い絶望を抱えてきたミラルカと、愛のない現実を捨てて彼女の腕の中へと「堕ちて」いくフェリシー。
二人が共犯者のように結びつく結末は、少し恐ろしくも、息を呑むほどに純粋です。
重く濃密な感情の交わりと、美しくもダークな
百合ファンタジーにどっぷりと浸かりたい方に、心からおすすめしたい傑作です!