不穏な気配(今回男子目線のみ)
巴said
体育のバスケめっちゃ楽しかったー!!先生に怒られたのはだるかったけど、奏の活躍見れたからいいか。そんなこんなで今日は霙と紘人と帰っている。本当は奏もいたんだけど、「放課後ちょっと用事あるから先帰っててー!」と言われてしまった。「珍しいよな奏が放課後に用事あるなんて。普段は俺らとゲームしてるのに。」と霙が呟いた。まあ、何かあるんじゃないの?と慰め(?)ていると、誰かの話し声が聞こえた。「あの、好きです!付き合ってください!!」定番の体育館裏での告白。俺らからしたら奏以外の女子には興味が無い。だから無視をしようとした。でも、無視ができなかった。だって相手が「奏さん。どうかな、」
―奏だったから―
紘人said
少し気づいていた。奏学年でも学校でもモテているから告白されると思ってはいた。でも、その場面を見ていると胸がなぜか痛い。...好きな人が告白されるのってこんな緊張するんだな。僕たちは隠れてその様子を見ていた。「告白してくれたことはありがとう。勇気を出して来てくれたから。...でも、ごめんなさい。」そう言って奏は頭を下げた。「...そっか。ごめんね!謝らなくていいよ。奏さんの恋愛が叶うように祈っておくよ。」そう言って男子は帰って行った。「...ふぅ、びっくりした〜。奏やっぱりモテるよな...。」霙がそう言うと巴が「そろそろ、頃合いか?」と言った。まだ、だめだよ。僕はそうやって2人に言った。奏は小学校の時からずっと鈍感だ。
―僕たちが奏の事を好きなのは気づいてないでしょ―
霙said
告白されてる現場見たら誰でも焦るよね。見た目は落ち着いてるように振る舞ってるけど、心の中ではかなり慌ててる。もし奏がOKしたらどうしよう。そんな不安とは裏腹に奏はその告白を断った。人としては最低とわかってるけど、すごく嬉しくなった。と同時に、今後の不安が襲って来た。でも、冷静を装うようにびっくりした〜と言うと巴が、「そろそろ、頃合いか?」と呟いた。個人的にはいいぐらいだと思う。まだ中2の最初の方だ。受験やらなんやらとなる前にそうした方がいいと思う。でも紘人は、まだ、だめだよ。と俺達に言った。紘人はたまにやばい事を考えてる時がある。この時の紘人の感情に気付けるのは、俺たち2人だけだろう。まあ、こうなったのは奏が原因でもあるけど。
―それに気付かない奏も最高に可愛いけどね―
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