サイゼリヤ終わり終わり終わり

@manao93

第1話

サイゼリヤ終末期

                    l25030 曽根真渚人

 サイゼリヤ尼崎つかしん店の戦いが始まった。

「新規九名様です」

 だめだもう終わりだ、今日はフロアの人が一人休みなのになんでこんな時に忙しいんだ。

「曽根君ドリア作ってきて」

 豚の集団に混じってもどこにいるのかわからないほどの肥満体型の社員喋りかけてきた。

「こんなに忙しいのにキッチンに入らなくていいんですか?」

「まぁなんとかなるでしょ笑」

 嫌、無理でしょ。ドリアなんて後回しで大丈夫でしょ。なんやこいつ。文句を言ってもバイトがこいつの決定を変えることはできないので大人しくドリアを作るとする。

俺は緑色の床の上を小走りで走り強烈な匂いを発する洗い場へと向かう。そこから20枚ほどのオレンジ色の平らなバットと80枚ほどのドリア皿を作業台へと運ぶ。キッチンを通らなければいけないのだが幅が狭いのか、はたまた社員の肥満体型が原因なのか、キッチンの誰かに思いっきりぶつかってしまった。

「いった!」

 社員にぶつかってたらしい。じゃあ謝らんでええか。後ろから曽根君、曽根君、曽根! と聞こえるが無視して作業台にバットを3枚広げる。その上にドリア皿を一バットにつき4枚並べる。水滴で開けにくくなっている袋を開け冷凍の米を配置する。その上から専用のプレス機で米をを上から名いっぱい押し込む。これにより表面が平らになりホワイトソースをかけやすくなる。そしたらあとはミートソースを上からかけて粉チーズを一振りするだけだ。これだけ聞いたら楽そうなのだがそれをーー

「曽根君、80皿頼んだよ」

 ほんましばいたろか。キッチンの方を見ると伝票がエグいことになってる。これはもう無理だ。俺がドリアを作り終わったとしてもほぼ意味ないだろう。それもこれも社員のせいだ。まじイラつく。もうサイゼリヤはおしまいです。早く辞めてココスに行きます。

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