第7話 社畜さん 賢者さんと知らぬ間に契約完了していた。
先程の和やかな雰囲気はなりを潜め、今から大事な取引先とやり取りするような緊張感が、お互いの間に走る。賢者さんは重たく口を開く。「貴様を選んだこのアーティファクトはある種、呪われておる。」最初にちらっと話したが、と賢者さんは続けて言う。「いいか?よく聞け。このアーティファクトはな、選ばれた人間には喜んで力を貸すが、選ばれていない、その他の人間をアーティファクトの中に取り込んで封印し、その力を直接取り込むのだ。」
「…え?え、じゃあ賢者さんは…」
「そうだ、儂も封印されておる。封印されているといっても意識はしっかりとある。ただ習得した技術や魔法、技などは何も使えぬ。」
「え、なんでだよ?」
「何故かは分からぬが、我らの能力は"選ばれた人間"に供給されているようだ。」
「え、まさか、その選ばれた人間、って」と聞くとけろりと「この場合、貴様じゃな。」と言われ、あまりに非現実的な出来事に頭がおかしくなりそうだった。「なるほどな。古代アーティファクト、つまりこのゲーム機は選ばれてない人間から魔法やスキル、技などを封印という形で奪って、自分が選んだ奴にその奪った力を与えるって訳か。」というと、「簡単に言えばそうじゃ。だから我らは長年ずっと待ったのだ。」しかし、ふとあることに気付く。「あれ、我らって?他にもいるってこと??」というと、「なんじゃ、先程までは良く理解していたではないか。その理解力はどうしたのだ。」と毒を吐かれ、「あのな、余りに非現実的すぎるんだよ!だから考えることが沢山ありすぎて、頭がおかしくなりそうなんだよ。」と少しイラッとしながら答える。「ちなみに、儂と貴様の魂は"同調"したので、貴様と儂の契約は完了したらしい。」と言われたので、「同調ってなんだ?」というと、「言葉のまんまじゃ。貴様と儂の魂が混ざり、魔力回路も同調した。だから儂が使っていた魔法が使える。つまり、契約が完了したと考えれる。」と言われたが、俺は内心疑っていた。すると、賢者さんが「信じられぬか?ならば、魔法を貴様が直接使って見れば良い。」
「それと明日は開けておけ。」と言われ、「なんで?」と聞くと、「儂が魔法の使い方を伝授してやる。題するなら"賢者さんと行くドキドキ魔法講座"かのう、まぁ、デートじゃな。」とけろりと言われ、「え、、?」と聞き返すと、「くっくっくっ、やはり貴様をからかうのは面白い」と言われ、この賢者やっぱり家から追い出そうかな。などと考え始めたのだった。
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