孤独を愛するということ

雨伽詩音

第1話生活改善、はじめます。

 話は先週末にさかのぼる。気まぐれにもう少し寝る時間を早めてみようと思い立ち、普段は朝にならなくては眠れない身なのだが、5時ごろ眠って12時ごろに起きてみると、比較的調子良く過ごせたこともあり、またパートナーから「実は君との生活リズムの違いにストレスを感じて悩んでいた」と打ち明けられたこともあって、午前4時までにはなんとか眠らなくてはならなくなった。

 仕方がない。朝まで起きて死にそうな青白い顔でパートナーの前に姿を現し、そこに黙って膝を抱えてリビングに居座って、パートナーが出勤してから眠り、起きたと思えばパートナーが帰宅する時間帯で、寝起きの不機嫌さをどこかでぶつけてしまっていたところもあったのだと思う。

 我ながらひどい有様なのはわかっているのだが、重篤な基礎疾患やら摂食障害やら、PTSDやらに加えてうつ病を患ったばかりで、睡眠のコントロールがうまくいかない日々が続いている。先週末以降は遅くとも5時台には寝ているが、起きる時間は16時を回ってしまうこともある。服用している薬いずれも強い鎮静作用を持っているので、こればかりは目覚ましをいくらかけても目が覚めない。

 睡眠をコントロールできないと、言わずもがな一日の全ての予定が狂ってしまう。パートナーにはその分負担を強いてきたのだなと思うとやりきれない気持ちになるが、かといってうつ病の急性期にある人間が自分の意思だけで就寝/起床時間を完全に意のままに制御するのは困難だ。

 こればかりは両者で折り合いをつける他ないのだろう。そういうわけで、寝る時間を前倒しにして、日中に活動しようと決めたのだったが、それもまだままならないのが現状だ。


 そうした日々の中で、他にも改善できることがないかと目を向けていて、2TBをひとりで契約しているGoogle Oneに目が留まった。すでに740GBを使っていて、その大半はパートナーのプレイしているPS5ソフトのゲーム画面を撮ったもので、パートナーからは記録魔だと思われているらしい。

 その写真を処分することはできないが、スクリーンショットを処分するならば話は別だということで、私は昨夜カール・ベーム指揮、ウィーンフィルハーモニー管弦楽団演奏のモーツァルトの交響曲 第40番 ト短調 K550と、第41番交響曲第41番 ハ長調「ジュピター」 K551を聴きながら、かれこれ2019年から溜まっていた、10万枚近くのスクリーンショットを処分した。 おかげで740GBあったデータは612GBまで減らすことができたのだった。

 それが多いという認識はなかったのだが、ギークのパートナーにも驚かれる量なので、おそらく平均よりは多いのかもしれない。

 ここのところ書く頻度が落ちてしまっている紙の手帳については、ケアノートを新たに始めた。これは2冊使いをして、それぞれにパートナーと私自身の記録をつけているもので、YouTubeで樺沢紫苑Dr.が勧めていたメソッドに基づいている。

 書く項目としては、その日の体調を10段階で評価し、良かったこと、悪かったこと、今後に活かせることを箇条書きでそれぞれ書き出す。

 まだログがそこまで溜まっていないので、あまり有効に活かし切れてはいないのだが、もう少しログをさかのぼる頻度を増やしたりして、「今後に活かせること」を実践したい。

 悪かったことばかりにフォーカスしがちな日も、良かったことを挙げてみると意外と幾つも挙げられたり、解決法が見つかったりもするので、このケアノートは始めてよかったもののひとつだった。

 他の記録については、今のところ母艦となる体調や金銭管理をメモしたマンスリーダイアリーや、読書記録用のマンスリーダイアリーなどがあるが、創作ダイアリーはここのところあまり使っていない。

 そもそもインプットにしても、アウトプットにしても、量が多いので逐一紙に落として書いていたのでは間に合わないのだ。これに関してはGoogle Keepで読んだ本の書影と感想の記録をつけているので、それをスクリーンショットに収めて月毎の記録とすることにしたのだった。

 収集した音源のタイトルやアーティスト名についても、列挙するいとまがないので、これも写真をGoogle Keepに貼って管理することにした。

 これだけのデータを扱うにはやはりGoogleの検索機能がなければ到底難しいので、Google Oneの2TB契約にお金を費やすことは今後も続けようと思っている。Appleだとどうしても検索能力が劣るし、写真をムービーするにあたってセンスが良いのはAppleだが、どうしてもGoogleの方がデータを扱いやすい。

何よりGoogle Keepがなければ原稿も書けないし、利便性も機能性も優れているのは助かっている。ライフログの総体としてGoogle Oneをベースとしつつ、そこから派生したところで、紙の手帳を運用していくのがいいのだろう。

 日々を立て直すにも、創作をするにも、ログをどれだけ活かせるかにかかっているのは確かなので、Google PhotoもGoogle Keepも最大限に活用しながら、日々のケアや創作に向き合っていきたい。


Flying Lotus/Yasuke

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