レジの娘

せおぽん

レジの娘

「83番」

タバコの番号だけ伝えるお爺さん。


棚からタバコを取り上げ、お爺さんの顔面めがけて投げつける。タバコは鼻の辺りに当たった。箱の角が当たったのか、お爺さんは「ううっ」と言って顔を押さえてその場にうずくまる。


なんてね。と思いながら年齢確認を促し、タバコを渡す。


「コレとコレ」

フライヤーの商品を顎で指す、オジさん。

「はーい」と私は返事をして、フライヤー用のトングを手に取る。


トゲトゲのトングで、オジさんの鼻をグリッと摘まみあげる。オジさんは痛みで涙目になっている。トゲトゲトングで鼻を摘まれる気分は、 どう?


などと想像しながら、アメリカンドッグとポテトフライをフライヤーから取り出す。


商品のバーコードを、いつもこちらに向けてくれる若くてカッコいい彼。


「お願いします。レジ袋もつけてね」


『あっ、仕事終わったんだ。後からお家に行くね』

私が皆に気づかれないよう彼にウインクすると、彼は恥ずかしそうに下を向いて微笑んだ。


なーんて、こんな親切でカッコいい彼氏がいたらいいのになぁ。


ピッ。「ありがとうございましたー」

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レジの娘 せおぽん @seopon

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