分かっちゃいるけどやめらんない

目覚ましを止めていち　に　の　さん

開いた眼（まなこ）はすぐ閉じて　またまたおやすみ

寝つきの悪さが嘘のように　すとんと落ちる眠りの縁

淫らな夢でも見たのなら　二度寝の甲斐あり

後回しにしたあれこれは　未来の私に託しましょ

この心地よさを手放すにゃ　まだまだ早いさ　ひとねむり

まだまだ鳴ってる目覚ましに　たまらず呻いて舌を打ち

開き難い目は開かずに　あたりを手探り

探る指先に当たるのは　怒るように震えて光る板

つかめず滑って落ちてった　ベッドの隙間に

果報は待てども当てはなし　目の当たり　眩しすぎる光

壁との隙間に棲む影の中から僕を呼んでいる

されど横たわるダメ人間　垂れ流す騒音で耳を塞げども止む気配はなし

けども横たわるダメ人間　「こんなんじゃダメだ」って殊勝（しゅしょう）にも誓った夜を忘れてる

お日様高く空に昇り　イラつくほど澄んだ青の色

気怠さの増す日曜正午に　目覚めぬ主を見限って音が止んだ

されど横たわるダメ人間　垂れ流す騒音で耳を塞げども止む気配はなし

けども横たわるダメ人間　「こんなんじゃダメだ」って殊勝にも誓った夜は忘れたよ

そうさ、我こそはダメ人間　固い決意なんて誘惑の前では蕩（とろ）けちまうのさ

キミもならないか？　ダメ人間

タガは外しちゃって開き直ったら癖になるものさ

分かっちゃいるけど止めらんない

覚めた目で外を見たならば

とっくに夕闇、気落ちして　決意を新たにまた明日へ

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