第3話 SR-5《エスアールファイブ》のチームが月の調査に参加
登場人物:グラン=ジョリー総督、SR-5ジャック=コインズ11号機操縦士、同ジョン=ブラッド76号機操縦士(名前のみ)、バンズ、バンズのAnnピコ
ルイスとバンズに月の調査を依頼した翌日の地球連邦軍総督室。
グラン「やぁスロット調子はどうだい?今日君に来てもらったのは、新しい任務が出来たからなんだよ」
ジャック=コインズ。SR-5 11号機を操る。
チームを率いる班長だ。グランからはスロットと呼ばれている。
コインズ「新しい任務?それはまた何か緊急ですか?」
グラン「いや、それほど緊急ではないのだが……できれば短時間で片付けたい。だから呼んだ訳さ。君の行動力、それを受けての実行力はとても優れていると判断した。SR-5の度重なるアップデートによって状況はかなり変わったが、それに付いていけているのはスロット、君だ。そこを評価したのだ」
コインズ「ありがとうグラン。評価感謝します。で、ナトルーを置いて、別に速攻で片付けたい何かが出来ましたか?」
グラン「……うむ、そうだな、なるべく早く片付ければと思っているがね」
コインズ「どの様な任務でしょうかグラン」
グラン「暫くの間、月の調査を頼みたい。ノアーナから派遣されたケイドラーダという
コインズ「ケイドラーダ……。あぁ、ナトルーに来てくれた宇宙船ですね」
グラン「腕の立つ操縦士とメカニックが一緒だ」
コインズ「了解しました。で、話は変わりますが、支給されたこの言語翻訳、とても素晴らしいですよね。ナトルーでは非常に役立っています。これがノアーナからの供給だったと聞いて、更に驚きです」
グラン「まぁそのおかげで今回もコミュニケーションには事欠かんだろうさ。だから君はこの後、レンブラントのドックでケイドラーダと合流して月の調査の為の準備に取り掛かってもらう。ケイドラーダには2人が調査員として来てもらっているので、調査の段取りを仕切ってくれ」
コインズ「了解しました」
グラン「SR-5のチームの班長に君が、それから、他にサポート役を選任してくれ。君1班では厳しい任務かもしれんからな。5機を1班としてサポート班をもう1班。計10機としてだ。そうだな……サブリーダーには……ジョン=ブラッド、彼はどうかな?」
コインズ「推薦ありがとうございます。ではサポート班リーダーに76号機ブラッドをお願いします。彼は度々のアップデートについてきた次期リーダー格の有能な操縦士です。彼とそれぞれ5機のチームで月へ向かいます」
グラン「ケイドラーダの調査班と連絡を取り合って打合せの上、向こうの指示で行動する様に頼む」
コインズ「了解、これより、ブラッド他のSR-5のチームはケイドラーダと合流して月へ調査に向かいます」
グラン「しっかりな」
※※※
そして少し前の時節になる。
ナトルー星の復興が始まったばかりの頃の事だ。
ノアーナ星、バンズのドック。
多くの
これはバンズがラムルに頼んで取得した、地球からのダウンロードデータだ。
休暇中のバンズは、これらの文献を読破した。
その際に、月の資源に興味を示すバンズ。
バンズ「地球が資源不足か……もしかしたら地球の衛星にはそれなりに資源は残っているかもしれない。衛星に資源があるかはさておきだよなぁ。……こりゃ向こうに派遣されそうだな」
テーブルに頬杖ついて呟くバンズ。
心配そうなピコが横で待機モード。
ふと思い立ったようにバンズが起き上がる。
バンズ「ピコ、今回派遣されたら、あたいだけで地球に行ってくるからね。でも必要があれば呼ぶから、その時はRJVの艦船にでも便乗させてもらってね」
ピコ「わかりましたバン。ラムル様からも指示を頂きます」
待機モードを解除してピコが答えた。
バンズ「うん、ラムルにはちゃんと伝えておくよ」
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